2018年8月1日、中國紙?參考消息（電子版）は、日本経済新聞がこのほど「中國政府が本腰を入れて取り組み始めた環(huán)境規(guī)制に、日本の素材加工メーカーが翻弄（ほんろう）されている」と報じたことを伝えた。

日本経済新聞によると、日本のメーカーはもうからない汎用素材の生産から撤退する中で中國への依存度を高めてきた。だが中國政府が排水?排ガスの抑制や供給過剰対策で工場の稼働を規(guī)制したことを受け、汎用素材を中心に価格が高騰し、急速に供給が細(xì)る中で、國內(nèi)メーカーの混亂が目立っているという。

マンションなどの構(gòu)造を支える基礎(chǔ)素材の棒鋼は、主原料である鉄スクラップを溶かすのに欠かせない黒鉛電極の価格の高騰が止まらない。2017年比で購入価格は3倍となっており、ある棒鋼メーカーの原料調(diào)達(dá)擔(dān)當(dāng)者は途方に暮れ、別の棒鋼メーカーも黒鉛電極の高騰を理由にした製品値上げを需要家が受け入れず、値上げが難航しているという。

下著の材料となるナイロン生地の原料となるカプロラクタムの価格も前年比で3割近く高く、下著大手のメーカーは生地メーカーの値上げ要請が強(qiáng)まる可能性もあると警戒しているという。

こうした素材の価格高騰の背景にあるのが、環(huán)境や供給過剰感解消に取り組む中國政府の姿勢で、中國は昨年、違法鋼材の「地條鋼」を禁止した。地條鋼は簡易な設(shè)備で作るため環(huán)境に優(yōu)しくない。環(huán)境対策を施した正規(guī)の電爐生産が増えた結(jié)果、黒鉛電極の需要が急増。世界的に品薄感が高まり、価格が高騰した。カプロラクタムも排水?排ガス規(guī)制で中國國內(nèi)の工場稼働率が7割程度に抑えられているという。

差異化が難しい「汎用素材」とも呼ばれる黒鉛電極やカプロラクタムは、かつて中國が供給を増やして市況が悪化したため、多くの國內(nèi)メーカーは撤退を余儀なくされ、國內(nèi)削減分を中國増産分に依存する構(gòu)図ができあがった。だが15年ころから中國政府の方針が「想定外」なほど変わり、工場の稼働率抑制に真剣に取り組むようになり、このトレンドは続くと見られるという。

この報道について、中國のネットユーザーからは「中國の環(huán)境規(guī)制が日本メーカーに影響を與えるのなら、真っ先に中國國內(nèi)のメーカーの半數(shù)が倒産に追い込まれているはずだ」「広州のあたりではすでに多くのメーカーが倒産した」などの聲が上がっていた。

また「（中國の環(huán)境規(guī)制は）すべて形式的なもの。（中央政府が汚染物質(zhì)を排出する企業(yè)や事業(yè)所を取り締まるため派遣する）監(jiān)察チームが立ち去るとすぐ、環(huán)境は彼らが來る前と同じに戻るか、それ以上に悪化する」と主張する人もいた。（翻訳?編集/柳川）