2012年7月16日、人民網(wǎng)日本語(yǔ)版によると、同じように海外での業(yè)務(wù)拡大をはかっても、日本のソニーやパナソニックは大きな赤字を出し、米國(guó)のアップルは大きなもうけを出している。日米の企業(yè)の利益情況にこれほど大きな差が出た原因として、日本は伝統(tǒng)的にタテ型の分業(yè)モデルを取り、米國(guó)はヨコ型の分業(yè)モデルを取ることが挙げられる。財(cái)政経済の専門家?李克（リー?カー）氏はこうした問題について分析した。中國(guó)広播網(wǎng)が伝えた。

【その他の寫真】

日本では最近、國(guó)內(nèi)経済が多くの問題を抱えている。これまで優(yōu)勢(shì)を誇っていた一連の製造業(yè)に問題が出現(xiàn)し、高齢化によって貿(mào)易に困難が生じ、円高が一連の困難をもたらすなどで、こうした問題を前にして日本の人々は途方に暮れている。日本の國(guó)內(nèi)総生産（GDP）という點(diǎn)から考えると、目下の高齢化の進(jìn)行や日本企業(yè)の海外進(jìn)出の動(dòng)きの強(qiáng)まりなどにともない、短期的には日本の國(guó)內(nèi)市場(chǎng)や國(guó)內(nèi)経済が大きな転換を迎えたり、大きく発展したりする可能性は低い。ここ3?4年の間に、各方面の生産コストの上昇や高齢化の深刻化により、ますます多くの企業(yè)が海外進(jìn)出を検討するようになっている。

1990年代にも日本企業(yè)が海外進(jìn)出に走る情況が出現(xiàn)して大きな論爭(zhēng)となり、日本國(guó)內(nèi)の産業(yè)が空洞化するのではないかということを人々は熱く語(yǔ)り合った。だが2000年以降に出現(xiàn)した新しい海外進(jìn)出の流れは、90年代當(dāng)時(shí)の狀況とは異なる。90年代の主な狙いは、海外の労働力や生産要素といったコスト的優(yōu)位を利用して製品を生産し、その多くを日本に送って売るということにあったが、00年以降の海外進(jìn)出はこれとは異なり、國(guó)外の市場(chǎng)を海外市場(chǎng)開拓の第一歩ととらえ、現(xiàn)地生産、現(xiàn)地販売を主な発展の方向性としている。よって新たな海外進(jìn)出の発展の流れの中にあって、日本企業(yè)の海外での生産あるいは経営ということが、日本の國(guó)內(nèi)経済を支える非常に重要な柱になっている。

現(xiàn)在、海外にある日本法人?日本企業(yè)で出資比率が10％を超えるものは、収益の規(guī)模が1400億ドルに達(dá)しており、平均収益率が日本國(guó)內(nèi)で経営を行う日本企業(yè)の2倍以上に上る。このためますます多くの日本企業(yè)が海外市場(chǎng)を重點(diǎn)ととらえるようになり、海外で収益を?qū)g現(xiàn)した後に國(guó)內(nèi)の親會(huì)社へ、あるいは國(guó)內(nèi)の企業(yè)へ一定の支援を提供するようになっている。これは過去10年間ほどの日本の発展における大きな特徴の一つだ。だがこうした過程で一連の変化も生じている。日本では今年に入ってから、自動(dòng)車分野で、とりわけ電子産業(yè)分野で有名な企業(yè)やパナソニック、ソニーなどがいずれも巨額の赤字を出し、産業(yè)界、學(xué)術(shù)界、政府関係者に大きな衝撃を與えた。

現(xiàn)在、日本企業(yè)はさまざまなモデルに基づいて調(diào)整を進(jìn)めており、発展変化の主な方向性として次の2つが挙げられる。一つは、日本企業(yè)の特徴としてよく知られるタテ型の分業(yè)モデルあるいはタテ型の産業(yè)調(diào)整モデルで、規(guī)模の大きい有名企業(yè)が牽引役となり、製品の集積企業(yè)となって、數(shù)百社、數(shù)千社の中小企業(yè)がこれに呼応し、サービスを提供して、高品質(zhì)の製品を生み出すというもので、國(guó)際市場(chǎng)で一定のシェアを獲得してきた。タテ型の分業(yè)モデルは日本企業(yè)がこれまでずっと自信をもってきたモデルであり、完成度の非常に高いモデルでもある。トヨタ、ソニー、パナソニックなどはすべてこのモデルを採(cǎi)用してきた。だが十?dāng)?shù)年にわたる世界の変化により、特にグローバル化がもたらす世界の分業(yè)生産モデルの一連の変化（営業(yè)販売市場(chǎng)システムの変化を含む）が、タテ型の分業(yè)モデルあるいはタテ型の産業(yè)調(diào)整モデルにとってますます大きな課題となっている。

もう一つはアップルのような企業(yè)が採(cǎi)用するヨコ型の分業(yè)モデルで、アップルはこのモデルによって企業(yè)発展の非常に大きなチャンスをものにしてきた。ヨコ型の企業(yè)はある産業(yè)の産業(yè)チェーンをオープンにし、デザインや中核的部品といった難易度の高く営利性の高い部分だけをコントロールする。金融に関連する業(yè)務(wù)もコントロールの対象で、営利性が低く単純な生産?組立産業(yè)は発展途上國(guó)に任せることにした。こうしたモデルの発展は実際には非常に効果的なものであり、日本のタテ型の産業(yè)調(diào)整モデルにとっては大きな挑戦となった。日本では現(xiàn)在、こうした點(diǎn)を踏まえてどのように調(diào)整を行うかの検討がなされている。

李克氏は世界的に有名な経済學(xué)者で、日本大學(xué)大學(xué)院グローバルビジネス研究科EMBA課程の終身教授、日中管理學(xué)院の院長(zhǎng)、経済誌「アジア太平洋経済評(píng)論」の編集長(zhǎng)、アジア開発銀行（ADB）の研究員を務(wù)める。長(zhǎng)年にわたりアジア?太平洋地域の経済や企業(yè)の管理について研究を行い、中國(guó)経済と日本経済について獨(dú)自の見解を発表している。（編集/TF）