自由電子報(bào)や中時(shí)電子報(bào)などの臺(tái)灣メディアは、8日ごろから、中國(guó)が新たに就役させる055型駆逐艦のうち1隻が「臺(tái)北」と命名される可能性があると報(bào)じた。中國(guó)では歓迎の聲が出ているが、臺(tái)灣では反発が出ている。

055型駆逐艦は中國(guó)海軍の新型駆逐艦で、すでに4隻が進(jìn)水しており、4隻が建造中とされる。同型艦は全長(zhǎng)が約180メートル、幅は約20メートルで満載排水量は1萬(wàn)3000トン程度。米國(guó)防省は同型艦をその規(guī)模から、巡洋艦に位置づけている。

中國(guó)海軍の規(guī)則によると、駆逐艦と護(hù)衛(wèi)艦は中國(guó)の大中都市の名をとって命名するという。中國(guó)が駆逐艦などを急速に建造していることもあり、省都（民族自治區(qū)政府所在地を含む）の名で殘されているのはチベット自治區(qū)のラサ、広西チワン族自治區(qū)の南寧、江西省の南昌、さらに「臺(tái)灣省」の臺(tái)北しか殘っていないとされる。

中國(guó)の軍艦は軍への引き渡しの際に正式に命名され、発表される。055型駆逐艦については、2017年6月に進(jìn)水した一番艦が「南寧」の名になるとされている。また、中國(guó)メディアの観察者によると、ラサ市では新たな駆逐艦名について、市民から市當(dāng)局に対して、「これまで採(cǎi)用がなかったラサ市の名を採(cǎi)用してほしい」「海軍に命名を申請(qǐng)する萬(wàn)全の策を取ってほしい。怠慢すればラサ市民、チベット人民とって申し訳ないことになる」との投書(shū)があり、當(dāng)局側(cè)は同投書(shū)に感謝するとともに、海軍の某部隊(duì)と新駆逐艦の名を「ラサ」とすることで、基本的に合意していると回答したという。

中國(guó)側(cè)としては、「臺(tái)灣は中國(guó)の一部」と強(qiáng)く主張しているだけに、「臺(tái)灣省の省都である臺(tái)北」の名を軍艦名として避ければ、「不自然」ということにもなってしまう。中國(guó)の軍事専門(mén)家である杜文龍（ドゥー?ウェンロン）氏は微博（ウェイボー、中國(guó)版ツイッター）で、駆逐艦を臺(tái)北と命名するのは、選択肢の中にあると論評(píng)した。

同書(shū)き込みに対しては「必須だ」「臺(tái)北がよい」「（臺(tái)北という命名が）現(xiàn)実になってほしい。一種の位置表示だからね」といったコメントが寄せられている。

一方で、ツイッターでは臺(tái)灣人と思われるユーザーからの反発の聲を見(jiàn)ることができる「臺(tái)北人がどう思うのか分かっていない」「われわれはとても不愉快だ」といった書(shū)き込みだ。

なお、中華民國(guó)海軍（臺(tái)灣海軍）は小型のフリゲートに承徳（河北?。─湮洳ê笔。─胜芍袊?guó)の地名を使い続けている。大型の軍艦では張騫や班超など中國(guó)史上の人物名や臺(tái)灣の地名を使っている。（翻訳?編集/如月隼人）