ロシアとの國(guó)境に接する內(nèi)モンゴル自治區(qū)満州里市の周辺はフルンボイルの広大な草原が広がっている。中國(guó)でもかなり北方に位置するため、冬の気溫はマイナス40℃にまで達(dá)する極寒の地だ。筆者はハルビン市（黒竜江?。─?2時(shí)間以上、列車(chē)の硬座（2等座席）にゆられて満州里市に到著し、タクシーをチャーターして満州里マトリョーシカ広場(chǎng)というテーマパークへ向かった。満州里市は近年、観光に力を入れており、夏季には蒸し暑い中國(guó)の南方から観光客が避暑目當(dāng)てで訪れる。筆者訪問(wèn)時(shí)は夏でも最高気溫が25℃くらい、空気もきれいなので、辺境の地のテーマパークでも予想以上に多くの來(lái)園者で賑わっていた。

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遠(yuǎn)くからでも目立つ同園の真っ赤なマトリョーシカはギネスにも認(rèn)定された世界最大の高さ30メートルを誇っており、意外なことに內(nèi)部はホテルになっている。タクシードライバーの陳さんによると、1泊だいたい1000元（1元＝約16円）とのこと。同園は極寒の環(huán)境ゆえに7月から9月末までしか営業(yè)できず、ホテルの宿泊費(fèi)は中國(guó)でも高い価格設(shè)定だがほぼ満室でかなり利益を出していると教えてくれた。宿泊する場(chǎng)合は要予約だろう。

園內(nèi)にはロシア風(fēng)建築物が並び、緑色の大きなマトリョーシカ風(fēng)建造物の內(nèi)部はロシア風(fēng)演蕓劇場(chǎng)になっている。高さ2メートル以上あるマトリョーシカも無(wú)數(shù)に展示され、チェスが非常に盛んなロシアにちなんでマトリョーシカ型の巨大チェスセットも見(jiàn)られた。チェスの駒はロシア軍（駒には舊ソ連ではなくてロシアの國(guó)旗が描かれていた）と大日本帝國(guó)軍の將校や兵隊(duì)をモチーフとしており、ノモンハンの戦場(chǎng)をイメージしたのかもしれない。

午前10時(shí)になると入口前の広場(chǎng)で背の高いロシア女性のグループがダンスを披露。陳さんによると、スタッフの給料は満州里市の中でも高い部類(lèi)に入り、1日に何度かショーが開(kāi)催される。同園の隣では屋內(nèi)スケート場(chǎng)が建設(shè)中で、高い集客率からすると堅(jiān)調(diào)に利益を出しているものと推測(cè)される。辺境の地でもこのようなテーマパークの光景を目撃すると、バブル期の勢(shì)いのある日本を彷彿とさせ、素直に羨ましく感じる。満州里市はノービザでロシア人が訪問(wèn)し、郊外の草原には風(fēng)力発電の風(fēng)車(chē)が數(shù)多く設(shè)置され、以前よりも生活水準(zhǔn)が向上していると陳さんが語(yǔ)っていた。

筆者は正直、マイナス40℃という極寒の世界に足を踏み入れたくはないが、夏の満州里なら同園だけでなく、中國(guó)とロシアの國(guó)境のゲートにあるマーケット、フルンボイル草原にある中國(guó)で5番目に大きい淡水湖のフルン湖、草原の蒙古部落で開(kāi)催される馬術(shù)ショーも駆け足ではあるが1日で堪能。この場(chǎng)を借りてタクシードライバーの陳さんには感謝したい。読者の皆様も來(lái)年の夏に満州里市に訪問(wèn)されてみてはいかがだろうか？

■筆者プロフィール：関上武司

1977年の愛(ài)知県生まれ。愛(ài)知大學(xué)経営學(xué)部卒。中國(guó)で留學(xué)や駐在員としての勤務(wù)経験あり。中國(guó)遊園地の取材で中國(guó)の全省、全自治區(qū)、全直轄市へ訪問(wèn)。會(huì)社員の傍ら、書(shū)籍執(zhí)筆や連載、イベントも開(kāi)催。

■筆者プロフィール：関上武司

1977年の愛(ài)知県生まれ。愛(ài)知大學(xué)経営學(xué)部卒。中國(guó)で留學(xué)や駐在員としての勤務(wù)経験あり。日本や中國(guó)のB級(jí)スポットを紹介するブログ?軟體レポートの管理人。中國(guó)遊園地の取材で中國(guó)の全省、全自治區(qū)、全直轄市へ訪問(wèn)。會(huì)社員の傍ら、「中國(guó)遊園地大図鑑」シリーズを執(zhí)筆し、メールマガジンのロードサイダーズ?ウィークリーにて「ROADSIDE CHINA 中國(guó)珍奇遊園地紀(jì)行」を連載中。このほかイベントも開(kāi)催している。

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