新華社など中國メディアは4日、タイに輸出されるS26T型潛水艦の建造が同日始まったと伝えた。1隻の価格は3億ドル（約334億円）超。新華社は「わが國の通常動(dòng)力潛水艦の輸出における重要な進(jìn)展」と評(píng)した。

建造を擔(dān)當(dāng)するのは武昌船舶重工集団。同社の武昌基地（湖北省武漢市）で4日に著工式典が行われた。タイ海軍と中國船舶重工集団は2017年5月、S26T型潛水艦3隻を約10億ドルで売卻する契約を取り交わしていた。引き渡しは23年からと見られている。

S26T型潛水艦は、中國海軍が運(yùn)用している039A型潛水艦（NATOコードネームはYuan～class＝元級(jí)）の輸出用改造タイプとされる。039A型潛水艦は中國海軍が運(yùn)用している通常動(dòng)力型潛水艦として最新タイプで運(yùn)用開始は06年。ディーゼル発電機(jī)だけでなく、日本の「そうりゅう」と同様にスターリングエンジンを用いた非大気依存推進(jìn)（AIP）機(jī)関を搭載しているとされる。

中國メディアの新浪網(wǎng)掲載の記事によると、S26T型潛水艦の排水量は水上が1800トン、水中が2500トン。全長は77．7メートルで幅8．6メートル。潛航能力は300メートル。乗組員は38人。潛水中の最高速度は17ノット。電池殘量80％の狀態(tài)で260カイリの航行が可能。AIP使用時(shí)の航続距離は768カイリ。潛航して最長で20日の活動(dòng)が可能。航続距離は8000カイリ。出港してから65日間の活動(dòng)能力を持つ。設(shè)計(jì)壽命は25年間。

中國は1949年の建國以來、長期にわたって武器の輸出を行わなかった。一方で、武器を大量に輸出して利益を上げる米國を「道義に反する」などと批判した。中國から他國に武器が引き渡されることはあったが、いずれも「友好國」に対する無償供與だった。

方針を転換したのはトウ小平で、80年にエジプトに戦闘機(jī)を売卻した。當(dāng)時(shí)の中國の軍事関連企業(yè)は資金不足が深刻で、新兵器開発に大きな支障が出ていた。そのためトウ小平は「やむを得ない」として武器輸出に踏み切ったとされる。

80年から88年にかけてのイラン?イラク戦爭では、中國が交戦中の両國に武器を輸出して巨額の利益を得たとされる。

現(xiàn)在の中國が武器輸出に極めて熱心である大きな理由も、新兵器開発などの資金獲得のためと考えてよい。（翻訳?編集/如月隼人）