我が母國(guó)は、人類史上、不思議な國(guó)である。

それは地理的特性にある。溫帯にあり、四季が明白で、雨量は全世界平均の倍ある。山國(guó)で極めて平地は少ない。國(guó)土面積は世界の0．25パーセント。M6以上の地震が全世界の2割発生し、火山は1割である。臺(tái)風(fēng)の襲來(lái)はますます増加し「Typhoon」「Tunami」は國(guó)際的言語(yǔ)だ。森林資源は豊富だが、鉱物資源はほとんどない。

この國(guó)に1億3千萬(wàn)人が住む。地球人口は2020年で67億程度だから、國(guó)土の15-25パーセントしかない平野部に人類の2パーセントが住む。そうでありつつ、世界第3位のGDPと、文化的発展をしている。

日本人は南方系と北方系、大陸系の混血民族というのが定説だ。文化の源流は精霊信仰や神道の基盤(pán)の上に、インド?中國(guó)からの仏教、儒教、道教などが入り込み、世界で最も哲學(xué)的でもあり、また奇妙な仏教を生み出したのは、前に本コラム「パパはお坊さん」で述べたところである。

そして中國(guó)の漢字?文化や政治體制などが形を変えて取り込まれる。かな?カナ文字や荘園體制を生む。ここから國(guó)風(fēng)の文化が生まれてくるが、これもコラムで前述したように、國(guó)民一同「チョンマゲ」といった閉じられた島國(guó)ならではの風(fēng)習(xí)も生まれる。

狹く災(zāi)害が多いので、基本的にいがみあっては暮らせない。特に近?現(xiàn)代となると國(guó)家としての一體感が成立する。地域間の相互依存、農(nóng)村と都市部の関係も密になる。獨(dú)立した地方としての存在が不可能になる。

世界全體のグローバル化は、新型コロナウイルスでも明らかになったところだが、日本の國(guó)としての統(tǒng)一性も近?現(xiàn)代には完成している。

そしてこの「日本國(guó)」は、人も建物も、文化そのものが、地震や風(fēng)水害、火山、などで永続しない。永続させるには、統(tǒng)一した価値観と人為的な協(xié)力?共同が必要である。それが、怨念を水に流して、ものの哀れを感じることである?！袱铯?さび」という言葉は微妙な日本人の意識(shí)（美意識(shí)）をあらわしている。質(zhì)素で靜かな陰性的なものを基調(diào)とする日本文化の中心思想である。人の世の儚なさ、無(wú)常であることを肯定する美意識(shí)であり、悟りの概念に近い。総ては変化するので、それをも首肯し、その中に內(nèi)面的価値を見(jiàn)出す思想である。

例えば、東南アジアの仏像は「金ピカ」である。中國(guó)のものは巨大な磨崖仏、銅や金による仏像、木造と時(shí)代により多様だ。一方、日本のそれは木造である。森林の多い日本ならではとも言えるが、朽ち果てていく中に「無(wú)?！工趣い盲恳庾R(shí)が含まれている。

別の面から見(jiàn)ると、仏教がいまなお生活の中に強(qiáng)く生きる東南アジアでは、仏像が汚損されているのは考えられない。しかし、仏教が生活の中から退場(chǎng)しているともいえる我が國(guó)では、信仰の対象でありつつ、「無(wú)常観」「もののあわれ」そして美術(shù)品的な思考があるからであろう。

さて、儚なさ、無(wú)常を肯定する意識(shí)は、動(dòng)物的本能を「去勢(shì)」するはか思想である。脆くて、無(wú)常だから、虛無(wú)的だから、動(dòng)物的本能に従って好きなことをするという考えには、日本の通常の人間には起こりえない。消極的な自死などの自己破壊に進(jìn)むケースはあっても、人間性を失うような方向には進(jìn)み得ない。

その方向に突き進(jìn)むと、自己嫌悪に陥る。それは、人間の理性というものが、本能に支配されつつも、最終局面ではそれを忌避させるからである。暴発すると、まさに自己嫌悪?自己否定、そして積極的自己否定に陥る。

世界は、ホモ?サピエンスの、「英知」の発現(xiàn)は極めて不十分としても、 「英知」を総ての人が持ち得ている。人類はその段階にはある。故に「霊長(zhǎng)類」であり「英知」ある「人類」なのだ。

元に戻って、儚なさ、無(wú)常を肯定する意識(shí)は、動(dòng)物的本能を「去勢(shì)」はかする思想だとした。我が國(guó)の人々の根底にはその制限された虛無(wú)思想がある。地理的特色や、それに基づく長(zhǎng)い歴史的時(shí)間の中で生み出された思想である。

「和」を貴び、謙譲し、恥辱に耐え忍ぶ。無(wú)論、それは、他にどう思われるか、よく思われたいといった意識(shí)が強(qiáng)すぎる面もある。だが、知識(shí)技術(shù)が進(jìn)歩し、一つ誤れば、人類の存続そのものを脅かしかねない文明の発達(dá)段階に人類は直面している。

現(xiàn)在までは、動(dòng)物の論理、弱肉強(qiáng)食が基本にあるとはいえ、理性がバランスを取る世界であった。例えば北朝鮮のような獨(dú)裁國(guó)家、それに近い國(guó)々は発展途上國(guó)を中心に多々存在する。人権も法の支配も通用しない國(guó)が、幾多も見(jiàn)られることは事実である。そういった國(guó)々が、21世紀(jì)に入ると、核兵器を生産、ミサイル配備を、或いは生物化學(xué)兵器を?qū)g際に運(yùn)用することが可能になりつつある。

地球溫暖化阻止への動(dòng)きはあったが、どうやら我々の予測(cè)を超えるスピードで、それが進(jìn)みつつある。グローバルになった國(guó)際社會(huì)が、経済格差の拡大と、今回のような恐るべき疾病を拡大する。

どうやらコントロールが不可能になりつつある気がするのだ。

アメリカを超えつつある巨大な中國(guó)は、共産黨一黨獨(dú)裁という形の民主主義國(guó)家である。とはいえ自由度が向上しないと経済的にも、政治的にも、人権的にも更なる発展は困難になるであろう。

つまり、人類は「種の存続」が可能かどうかのターニングポイントにさしかかりつつある。この転換點(diǎn)は、ほんの10年か20年で、たぶん2040年頃までに、人類に回答を求めている。

持続可能な成長(zhǎng)には、人類が種としての精神的成長(zhǎng)が求められる。それは、生存欲などの欲望をコントロールし、具體的に、自らの痛みを覚悟して、他のために慈しむ世界である。

我が國(guó)の「慈悲の精神性」「無(wú)常を肯定」し、「和」に進(jìn)む心は、人類の規(guī)範(fàn)として大いに役立つに違いない。

つづく

■筆者プロフィール：石川希理

1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小學(xué)校?飛松中學(xué)校?星陵高校?神戸學(xué)院大學(xué)?仏教大學(xué)卒です。同窓生いるかな？小説?童話の創(chuàng)作と、善く死ぬために仏教の勉強(qiáng)と瞑想を10年ほどしています。明石市と西脇市の文蕓祭りの選者（それぞれ隨筆と児童文學(xué)）をさせていただいています。孫の保育園への迎えは次世代への奉仕です。時(shí)折友人達(dá)などとお酒を飲むのが楽しみです。自宅ではほんの時(shí)折禁酒（笑）。中學(xué)教員から県や市の教育行政職、大學(xué)の準(zhǔn)教授?非常勤講師などをしてきました。児童文學(xué)のアンソロジー単行本數(shù)冊(cè)。小説の自家版文庫(kù)本など?！竿捊}本の読み方とか、子どもへの與え方」「自分史の書(shū)き方」「人権問(wèn)題」「瞑想?仏教」などの講演會(huì)をしてきました。

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