このほど閉幕した第4回東方経済フォーラムの會期中、習近平（シー?ジンピン）國家主席は安倍晉三首相と會談した際、「『一帯一路』（the Belt and Road）構(gòu)想は日中が相互利益の協(xié)力を深めるための新たなプラットフォームとテストケースを提供した」と指摘した。安倍首相も最近、公の場で「一帯一路」協(xié)力にしばしば積極的な態(tài)度を示している。新華網(wǎng)が伝えた。

専門家は、「『一帯一路』は日中協(xié)力に新たなブレークスルーをもたらし、両國が多くの分野での協(xié)力の潛在力を発揮することを促し、両國の共同利益を増進し、自由貿(mào)易體制と地域の繁栄安定を守る上で積極的な役割を発揮することになる」との見方を示した。

■日本の態(tài)度が積極的に

日本政府の「一帯一路」建設(shè)に対する態(tài)度は當初の懐疑的、消極的なものから、現(xiàn)在は客観的、積極的なものに変わった。昨年5月には、自民黨の二階俊博幹事長が代表団を率いて北京で行われた「一帯一路」國際協(xié)力サミットフォーラムに出席した。その後、安倍首相も公の場で、「『一帯一路』が地域と世界の繁栄、安定に積極的に寄與することを期待する」と発言した。

日本の専門家とメディアの間では、「日本政府が『一帯一路』協(xié)力への態(tài)度を変化させたのは、主に日本が『一帯一路』の持つ発展の潛在力を徐々に認識するようになったためであり、日本の企業(yè)界からの協(xié)力參加を求める聲が大きくなったこともある。また日中関係が改善と発展を続けたことも、両國の経済関係の回復(fù)や雙方のさらなる?yún)f(xié)力の深化の基礎(chǔ)を打ち立てたといえる」との見方が一般的だ。

日本の谷口誠?元國連大使は取材に答える中で、「日中両國は自由貿(mào)易を守るという點で共通利益があり、『一帯一路』協(xié)力プロジェクトへの參加が日本企業(yè)により多くの発展チャンスをもたらすことになる」との見方を示した。

■協(xié)力の潛在力は巨大

日中には最近、「一帯一路」協(xié)力をめぐって絶えず動きがみられる。今年5月には李克強（リー?カーチアン）首相が日本を訪問し、雙方は金融などの分野での協(xié)力をさらに強化することで同意し、「一帯一路」の官民協(xié)議會を設(shè)置して、日中両國企業(yè)の第三國市場での協(xié)力を推進することでも同意した。9月には日本経済団體連合會（経団連）をはじめとする日本の主要経済団體3団體が訪中し、両國の先進技術(shù)や第三國での協(xié)力などにおけるさらなる?yún)f(xié)力の深化で中國側(cè)と一致した。

杏林大學の劉迪教授は、「両國関係が徐々に正しい軌道に戻るのにともない、2017年の中日貿(mào)易は再び過去最高の水準に達した。日中の指導(dǎo)者が5月に二國間會談を行い、両國が環(huán)境保護、科學技術(shù)、先端製造、金融、共有経済（シェアリングエコノミー）、介護などの分野で重點的に協(xié)力することを確認した。これは雙方の産業(yè)の発展を促し、両國の経済関係を新たな広がりと深さへと後押しすることは確実だ」と話した。

キャノングローバル戦略研究所（CIGS）の瀬口清之研究主幹は取材に対し、「中國企業(yè)には強大な市場性、グローバル戦略経営能力、応用型イノベーション能力があり、日本企業(yè)は基礎(chǔ)型イノベーション分野で高い実力を備える。雙方には大きな協(xié)力の可能性があり、長所によって短所を補い合い、相互利益を?qū)g現(xiàn)することが可能だ」と述べた。

経済學者の田代秀敏氏は、「中日は北東アジアの『一帯一路』の枠組內(nèi)で提攜協(xié)力すればお互いの利益にさらに合致することになる。両國は高速鉄道の輸出、人工知能（AI）、エネルギー効率、環(huán)境保護、現(xiàn)代型農(nóng)業(yè)などの分野で非常に大きな協(xié)力の潛在力を秘める。これと同時に、アジア開発銀行（ADB）などの金融機関は引き続きアジアインフラ投資銀行（AIIB）との協(xié)力を深め、『一帯一路』建設(shè)で必要とする金融業(yè)務(wù)に積極的に関與するべきだ」と述べた。

■地域の発展を推進

アナリストは、「グローバル化が絶えず進行する今日にあって、各エコノミー間の結(jié)びつきがますます強まり、保護貿(mào)易主義という逆流が出現(xiàn)したものの、地域協(xié)力の持続的な深化こそが大きな流れだ。中日が『一帯一路』建設(shè)での協(xié)力を強化すれば、北東アジア地域の発展にプラスになる」と指摘した。

谷口氏は、「今年5月に行われた日中韓3カ國首脳會談では、3カ國間の自由貿(mào)易協(xié)定（FTA）の交渉を加速し、二國間?多國間の経済貿(mào)易関係を段階的に強化することに同意した。これは重要な意義をもつことであり、東アジア経済の一體化プロセスをさらに推し進めるものとなる」と述べた。

明治大學の纐纈厚特任教授は取材に対し、「中國経済はすでに飛躍的な発展を遂げ、巨大な発展の潛在力も有する。（日中の）経済貿(mào)易協(xié)力を強化することは日本が経済の現(xiàn)狀を改善するのを後押しするとともに、相互利益も実現(xiàn)する。韓國や朝鮮を含む北東アジアにさらに影響を及ぼし、協(xié)力の成果をアジア全體に拡散することになる。長期的には、『一帯一路』が関係國の二國間協(xié)力や多國間協(xié)力で重要なテーマになることは間違いない」と述べた。

瀬口氏は、「ここ數(shù)年、アジアの持続的発展にともない、世界経済でアジアが演じる役割がますます重要になっている。中國や日本といった地域の中心的國家の役割がとりわけ重要であり、相互の協(xié)力を積極的に強化して地域全體の発展を誘導(dǎo)し、世界経済により大きく寄與しなければならない?！阂粠∫宦贰护祥v係國、関係地域のインフラ建設(shè)の向上に力を與え、地域全體の経済発展に積極的に寄與するものとなる」との見方を示した。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS）