【北京?天津?河北地區(qū)の超目玉「雄安新區(qū)」は本當(dāng)に深セン規(guī)模になり得るのか】

書籍までもが出版され、中國の一大計畫である「雄安新區(qū)」がやっと始動した。今年2回目、2017年から含め4度目の視察となった。

現(xiàn)地メディア関係も急に慌ただしくなってきた。今月9月に入り、新たに同地區(qū)に関する出版本も改定されて黨そして政府も本腰を入れてきた感じだ。まだまだ何年先になるかわからない新區(qū)の具體的な計畫実現(xiàn)に向け、現(xiàn)在も造成に向けて急いでいる北京市南部地區(qū)の「北京新空港」の南方には早くも高鉄（高速鉄道）の駅設(shè)置に向け、交通網(wǎng)の整備に関した動きまでも始まっている。

【北京東部地區(qū)より車で雄安新區(qū)へ、河北省で車進(jìn)入禁止！】

北京の東端（石景山區(qū)）に前泊し、翌早朝に友人の車に乗って雄安新區(qū)方面へ。ウキウキしながらまさにドライブ気分で出発した。しかし、河北省へ入ったと思ったらなんと「進(jìn)入禁止！」に。河北省も北京同様に、當(dāng)日の車の番號規(guī)制に抵觸！ということになってしまい、省と市の境でやむなくストップ。実は、乗っていた車は北京「市內(nèi)」では走行禁止であったが、市郊外地區(qū)在住者のため、その地區(qū)は運(yùn)転?走行は例外的に可能だった。ただ、隣の省の「河北」も該當(dāng)車両番號は規(guī)制にかかるということでやむなく車は北京へ引き返すこととなった。

それにしても、北京も河北も（おそらく隣接の天津も）まさに行政は一體となり、車の規(guī)制に取り組んでいるということだった。

【道端のバス停で降ろされ1人寂しく路線バス、列車で雄安地區(qū)へ向かったが…】

公共機(jī)関のみを利用しての1人旅は何とも不便である。北京?天津?河北の真ん中へたどり著くには時間もかかる。途中、列車、路線バス3回も乗り継ぎ第1の目的地、安新県へ到著した。その後、もう一つの地區(qū)?雄県が目的地でもある。この地區(qū)の狀況は今までも3回ほど觸れてきたが、周辺には何もない。ただ広大な農(nóng)村と、そして広大な湖沼「白洋淀湖（琵琶湖の半分の面積）」があるだけだ。人口は3地區(qū)合わせても約100萬人である。

北京、天津からは距離にして100キロ余り。河北省の省都?石家莊や保定市も同程度の距離がある。交通は全く不便である。産業(yè)や観光としての見どころもない。そのような地區(qū)に、あらたに1千萬都市が出現(xiàn)するのだろうか、というのが庶民の見方でもある。黨や政府の後押しでITや産業(yè)?文教都市づくりを目指すという構(gòu)想である。北京（の南方）からは「リニア」で結(jié)び15分ということで地理的にも便利になるということである。

しかし1980年代の深センを取り巻く狀況と今とでは明らかに置かれている環(huán)境が異なる。當(dāng)時、深センは小さな漁村だったが、表側(cè)には香港という自由貿(mào)易港があり、裏庭側(cè)のさらに奧にはこれまた自由な広州、周辺にはITや商業(yè)が発達(dá)してきた中堅都市がいくつも點(diǎn)在する。今では「海外」から広東省へ年間5000萬～9000萬の人々の往來がある。明らかに異なることは、深センには「自由」と人々の往來があることだ。

果たして「雄安新區(qū)」地區(qū)にはそのような自由さがあるのだろうか。政府との折衝?調(diào)整が常におこなわれることは今後も予測される。北京?天津からの人の流れはその先の河北省南部へは行きにくい。深センとは明らかに地形も異なる。もちろん、北京の郊外に、深センのような「自由な新區(qū)」が誕生すれば全世界からの人の往來が見込まれ、住宅や商業(yè)施設(shè)も必要となる。

もう一つ大きな心配事がある。先に述べた「大自然の湖」の存在だ。湖を挾んで「安新県」と「雄県」が存在するが、町の開発が進(jìn)むにつれ、自然が破壊され、環(huán)境汚染が始まり、多くの魚にも影響を及ぼす事態(tài)となる。その周辺にはいまも「漁民」も存在する。「千年の大計」のもとに、今後數(shù)年にわたり巨大な投資も行われる。中國內(nèi)各地で今でも傾向として現(xiàn)れている「鬼城（ゴーストタウン）」になることだけは避けたいものだ。

■筆者プロフィール：秋澤　文芳

東京（豊洲）在住。日本旅行業(yè)協(xié)會を経て2010年より北京第二外國語學(xué)院大學(xué)旅游科學(xué)學(xué)院研究生として現(xiàn)在も在籍。東京都日中友好協(xié)會副理事長?経済ビジネス委員會委員長。日中観光文化研究所、観光文化ツーリズム等の代表として旅游?訪日インバウンドやコンサル業(yè)務(wù)に取組む。

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