人民網(wǎng)日本語版 2018年9月27日(木) 23時10分
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カズオ?イシグロの中國語版の作品がこのほどすべて出版された。
「壯大な感情の力を持った小説を通し、世界と結びついているという、われわれの幻想的感覚に隠された深淵を暴いた」。これは、2017年度ノーベル文學賞を受賞した日系イギリス人小説家であるカズオ?イシグロの作品に対するスウェーデン?アカデミーの評価だ。上海訳文出版社は昨年、カズオ?イシグロの3作品の中國語版出版の権利を獲得後、ハイレベルな翻訳者と編集チームを選出し、翻訳と編集に取り組んできた。そして、カズオ?イシグロの中國語版の作品がこのほどすべて出版された。北京日報が伝えた。
中國語版で出版されたカズオ?イシグロの作品は、「遠い山なみの光」と「充たされざる者」、「浮世の畫家」、「夜想曲集―音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」、「忘れられた巨人」、「わたしたちが孤児だったころ」、「日の名殘り」、「わたしを離さないで」の8作品。上海訳文出版社が刊行した最後の2作品「日の名殘り」と「わたしを離さないで」は、中國語タイトルが「長日留痕」から「長日將盡」に、「別譲我走」が「莫失莫忘」に変更された。この點について、カズオ?イシグロの作品の中國語版を企畫し、「日の名殘り」を翻訳した馮濤氏は、「カズオ?イシグロは、儚さの中に情緒を感じさせる作風?!喝栅蚊麣垽辍护扦献钺幛恕⒅魅斯^xの村である見知らぬ人と言葉を交わし、『夕方が一日で一番いい時間だ』と話す。夕陽は限りなく素晴らしいが、もうすぐそこまで黃昏の闇が近づいている。だからタイトルでは『盡』を強調(diào)した方が、『留痕(跡を殘す)』を強調(diào)するよりも、彼の表現(xiàn)スタイルに合っていると思う」と説明している。
「日の名殘り」は1989年にブッカー賞を受賞し、同名の映畫を見たことがある人も多いだろう。同作品は、不遇のうちに世を去ったかつての主人や失われつつある伝統(tǒng)に思いを馳せ涙を流す「執(zhí)事」を通して、帝國の衰退を描いている。また、「カズオ?イシグロの作品の中で最も感動させられる作品」というと、馮氏は「わたしを離さないで」を挙げ、「同作品の作風はとても細やかで、主人公のクローン人間の切ない回想を通して、強い感情を表現(xiàn)し、命の意義について考えさせられる」と語る。
日本の作家?村上春樹はカズオ?イシグロの作品のファンで、「ここ半世紀の文學作品の中で、僕は『わたしを離さないで』が一番好き」と絶賛し、「カズオ?イシグロの小説は、とても、率直で誠意があり、やさしさもある。とても親しみやすく、自然だ」と評価していることは注目に値する。(提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KN)
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