吉林省琿春市郊外の農(nóng)村部でブドウ園を経営する于彥啓さんは26日正午ごろ、自宅で友人と食事をしていた。すると突然、飼い犬が猛烈な勢いで吠えるのが聞こえてきた。様子がおかしい。于さんは建物を出て、様子を見ることにした。

飼い犬が、自分より大きな動(dòng)物と闘っている姿が見えた。ヒョウだ。自分も襲われるかもしれない。于さんは急いで、建物內(nèi)に退避した。飼い犬は抵抗できなくなったようだ。

ヒョウは、于さんらがいる建物の方にやってきた。于さんらはガラス戸越しに屋外の様子を動(dòng)畫撮影していた。中國メディアの新浪網(wǎng)が掲載した動(dòng)畫を見ると、ヒョウは于さんらをにらみ、鼻の周囲にしわをよせる表情で威嚇している。しかし、ガラス戸を破ることはせず、しばらくすると別の方向に歩いていった。

通報(bào)を受けた琿春東北虎國家級自然保護(hù)區(qū)管理局の係員がやってきた。東北虎は日本ではアムールトラなどと呼ばれており、絶滅が危懼されている動(dòng)物で、中國でも國家一級保護(hù)動(dòng)物に指定されている。

自然保護(hù)區(qū)管理局の係員は、于さんの敷地に侵入した動(dòng)物はアムールトラよりは小型のアムールヒョウ（中國語では東北豹）と判斷。アムールヒョウも絶滅が危懼されており、やはり中國の國家一級保護(hù)動(dòng)物に指定されている。人間側(cè)に被害があったとしても、本當(dāng)に緊急時(shí)でなければ殺したりはできない。于さんの農(nóng)園では、飼育していた鶏100羽のうち30羽の被害が出ており、飼い犬も首をかまれて傷ついていた。

しかし、ヒョウを追い払わねば、人に被害がでる恐れもある。管理局の係員が取り出したのは爆竹だった。中國の爆竹は通常、導(dǎo)火線の部分を束ねた「鞭炮（ビエンパオ）」と呼ばれる形式だ。係員は「鞭炮」に點(diǎn)火した。導(dǎo)火線に火が走り、爆竹が次々に盛大な音を上げて炸裂した。ヒョウは驚いて、于さんの農(nóng)園の周囲の森林に逃げ戻って行ったという。

管理局係員によると、于さんの敷地に侵入したアムールヒョウは、母親と別れたばかりの若い個(gè)體だったと考える。まだ慣れていない狩りが上手くいかず飢えており、于さんの農(nóng)園を見て好奇心も起こして侵入したと思われるという。

自然保護(hù)區(qū)管理局は近隣住民に対して改めて安全確保のための知識を教え、警告の標(biāo)識を設(shè)置するなどした。（翻訳?編集/如月隼人）