中國(guó)で5日、高速道路の料金所で國(guó)旗が「ごみ袋」として使われていたことが問(wèn)題になった。中國(guó)は10月1日の國(guó)慶節(jié)（建國(guó)記念日）に始まる連休中で、通常よりも國(guó)旗掲揚(yáng)がことさらに多くなる時(shí)期だ。國(guó)旗を通じて「祖國(guó)への誇り」をかきたてられる人も多いだけに、怒りがなおさら増幅したようだ。中國(guó)メディアの北京時(shí)間が伝えた。

中國(guó)版ツイッターの微博（ウェイボー）に5日、北京市と雲(yún)南省昆明市を結(jié)ぶ京昆高速道路の河北省保定市定興県內(nèi)の料金所で、中國(guó)國(guó)旗である五星紅旗がごみ袋として使われているとの投稿があった。投稿者は「國(guó)慶節(jié)にこういう光景を目にするなんで、腹が立ってしかたない。だれが管理しないのか？」と憤慨のコメントを添えた。

北京時(shí)間が同県の中國(guó)共産黨委員會(huì)に問(wèn)い合わせたところ、ネット上の投稿に気づき、警察官を派遣して事実と確認(rèn)したと回答。清掃員がごみを回収したところまとめておけず、古い國(guó)旗で包んで置いていたと説明した。國(guó)旗に対してはすでに適切な扱いをしており、事情についてさらに調(diào)べを進(jìn)めているとの説明だったという。

中國(guó)では國(guó)慶節(jié)など連休中に旅行や行楽などの人出が増え、ごみの「ぽい捨て」の多さが問(wèn)題視されることが多い。定興県內(nèi)の高速道路料金所でも、ごみをまとめきれなくなって國(guó)旗を使ってしまった可能性がある。

共産黨の同県委員會(huì)の高級(jí)幹部のひとりは、「清掃員の文化素養(yǎng)が低く、國(guó)旗の意義や法律上の責(zé)任を理解せずにやってしまった。意図的にしたのではない。皆さんには、ネットにアップしたりしないよう、平にお願(yuàn)いいたします」と述べたという。

中國(guó)は1990年施行の「中華人民共和國(guó)國(guó)旗法」で、「公共の場(chǎng)所で故意に燃やす、棄損する、書(shū)き込む、汚損する、踏みつけるなどの方法で、中華人民共和國(guó)國(guó)旗を侮辱した場(chǎng)合には刑事責(zé)任を追及する」（第19條）」の定めがある。

なお、日本や米國(guó)には、自國(guó)の國(guó)旗に対する損壊行為を処罰する法律はない。いずれの國(guó)でも自國(guó)國(guó)旗の損壊行為を処罰するべきとする主張が存在するが、中國(guó)とは異なり、自國(guó)國(guó)旗の尊厳の維持よりも當(dāng)局に対する抗議の意を表明する権利を認(rèn)める、自由主義の発想が優(yōu)先されている。

ただし日本では、「國(guó)交に関する罪」のひとつとして、「外國(guó)に対して侮辱を加える目的で、その國(guó)の國(guó)旗やその他の國(guó)章を損壊?除去?汚損する」行為に対する処罰が定められている（刑法92條）。（翻訳?編集/如月隼人）