中國外交部の陸慷報道官は15日の定例記者會見で、トランプ政権下の米國が臺灣寄りの姿勢を示していることを非難した。「つべこべと言ったり行ったり、橫やりまで入れる。理屈を全くわきまえない」などと論じた。

陸報道官は、中南米3カ國が臺灣と國交を斷絶したことが、臺灣海峽の安定に脅威をもたらしたと米トランプ大統(tǒng)領(lǐng)が認(rèn)識していることについて「世界にはただ一つの中國しかなく、臺灣は中國の不可分の一部分」などと従來の主張を繰り返した上で、米國の姿勢を「完全に白を黒と言いくるめることで、物事の是非をごちゃごちゃにしている」と非難。

また、臺灣海峽の平和安定に対する最大の脅威は「臺灣獨立勢力とその分裂活動」と述べ、國際社會は臺灣獨立運動に対して「ノーと言うべきだ」と主張。さらに、米國が臺灣の蔡英文総統(tǒng)が中南米歴訪の際に、米國が入國を認(rèn)めたことや、臺灣に対する武器売卻の考えを示したことで「臺灣獨立勢力が気勢を上げ、中米環(huán)境と臺灣環(huán)境の平和安定を損ねた」と批判し、「中國は米國に誤りを正すことを督促する」などと述べた。

陸報道官は、最近の米國の臺灣関連の動きは「米中の三つのコミュニケの定めに厳重に違反した」と主張した。臺灣問題を米國と対立が高まった際に「三つのコミュニケ」に言及するのは、中國外交の常とう方法だ。

「三つのコミュニケ」とは1972年のニクソン大統(tǒng)領(lǐng)訪中時の共同聲明（上海コミュニケ）、79年の米中國交樹立に際しての共同コミュニケ、82年の第2上海コミュニケを指す。いずれも英語と中國語が正本とされるが、臺灣の地位についての記述は中國語版では米國が中國側(cè)の主張を「承認(rèn)」と書かれているのに対し、英語版では「承認(rèn)」に対応する?yún)g語に「acknowledge」を用いて、米國が中國側(cè)の主張を「認(rèn)識」、つまり「中國側(cè)の主張は知り置いている」と読める書き方になっている。（翻訳?編集/如月隼人）