澎湃新聞などの中國(guó)メディアは20日、飲食店関係者が客に出す料理に「下水油」を使ったとして訴えらえていた裁判で、被告代理人の弁護(hù)士が「伝統(tǒng)技術(shù)の継承だ」と主張したと紹介する記事を発表した。弁護(hù)士の主張は認(rèn)められず、被告には有罪判決が言い渡された。

「下水油」は中國(guó)語(yǔ)で、「地溝油（ディーゴウヨウ）」と呼ばれる。2010年ごろから「下水管內(nèi)に浮いていたり、管の壁に貼りついている油が回収され、飲食店での調(diào)理用や加工食品製造用に使われている」として問題になった。その後、飲食店などが一度使った油を再び利用した場(chǎng)合も「下水油（地溝油）」と呼ばれるようになった。

四川省資陽(yáng)市安岳県警察は3月、県內(nèi)の火鍋（鍋料理）店で、客が使った鍋の中に殘っていた油に廚房?jī)?nèi)でろ過するなどの処理を施して、新しい油と1対1に混ぜて、再び客に出していたとして、経営者と調(diào)理師、接客擔(dān)當(dāng)従業(yè)員の計(jì)4人を検挙した?！赶滤汀工蚴工盲皮い郡韦?012年9月から18年3月にかけてとされる。

同店で使われていた「下水油」を分析した結(jié)果、有害成分は含まれていなかったという。裁判において被告代理人の弁護(hù)士は、古い油を使うのは「巴蜀火鍋（四川と重慶の鍋料理）の技術(shù)の伝承」と主張。問題とされた油には有害成分が含まれていなかったとして「火鍋店は相対的に安全な環(huán)境の中で、油の回収を行った。検査結(jié)果からは、添加が禁止されているスーダンレッドなどの物質(zhì)も見つからなかった」として、同店が回収して再利用をしていた油を、単純に下水油と決めつけるべきでないと主張した。

しかし安岳県人民法院（裁判所）は、最高人民法院（最高裁）、最高人民検察院、公安部（中國(guó)警察）が連名で発表した「法にもとづき『下水油』犯罪活動(dòng)に懲罰を與えることについての通知」では、飲食店でいったん廃棄した油を食品として再利用した場(chǎng)合も、「下水油の使用」に含まれているとして、被告?zhèn)熔妥o(hù)士の主張を退けた。

被告4人にはそれぞれ執(zhí)行猶予2～4年がつけられた懲役1年6カ月から2年6カ月の懲役刑と、5000～2萬(wàn)元（約8萬(wàn)1000～33萬(wàn)円）の罰金の判決が言い渡された。経営者には「下水油」の利用で不當(dāng)に得た利益分の6萬(wàn)7000元（約109萬(wàn)円）の追徴と、県検察が原告となった民事公益訴訟の判決結(jié)果として67萬(wàn)元の賠償の支払いも命じられた。（翻訳?編集/如月隼人）