2012年11月3日、中國(guó)河北省張家口市懐來(lái)県の萬(wàn)里の長(zhǎng)城付近で、登山ツアーに參加していた日本人4人を含む5人が強(qiáng)風(fēng)と大雪で遭難した。ツアーを主催したアミューズトラベル（東京都千代田區(qū)）は5日、記者會(huì)見(jiàn)を開(kāi)き、悪天候にもかかわらずツアーを強(qiáng)行した判斷は中國(guó)人添乗員と現(xiàn)地ガイドが行ったと述べた。

【その他の寫(xiě)真】

アミューズトラベルが企畫(huà)した今回のツアーについて、同社の公式サイトへアクセスしたが、メンテナンス中と表示され、直接確認(rèn)することはできなかった。ほかのメディアの報(bào)道によると、同社は広告で「紅葉の美しい時(shí)期に設(shè)定」とし、コース上の萬(wàn)里の長(zhǎng)城について「観光客が訪れない」「靜かな大地に存在している」とうたっている。

なぜ広告で紹介されているような素晴らしいところに観光客が訪れないのか、その真実とは一體何なのか。萬(wàn)里の長(zhǎng)城といえば日本のテレビでよく紹介されているような城のイメージを思い浮かべる人も多いだろうが、実際その場(chǎng)所は観光用に整備された萬(wàn)里の長(zhǎng)城の一部だ。

萬(wàn)里の長(zhǎng)城は秦代（紀(jì)元前221年?紀(jì)元前207年）から明代（1368?1644年）に作られたものである。東端の北朝鮮との國(guó)境近くの虎山から西端の甘粛省嘉峪関長(zhǎng)城まで、総延長(zhǎng)は2萬(wàn)1196．18kmに達(dá)する。中國(guó)15の省や自治區(qū)、直轄市に広がっている。しかし一般観光客に公開(kāi)されている長(zhǎng)城はごく一部で、2008年の北京五輪開(kāi)催直前ではわずか7000mしかなかった。それ以外の長(zhǎng)城は數(shù)百年が経過(guò)し、全く手入れされていない狀態(tài)で、基礎(chǔ)部分は劣化が激しい。北京大學(xué)の考古學(xué)専門(mén)家によると、地球溫暖化により気候が変化し、酸性雨が増加していることが萬(wàn)里の長(zhǎng)城の破壊を加速させている。

今回の事故が発生した河北省の萬(wàn)里の長(zhǎng)城も同じく破壊が深刻化している。周辺地域で進(jìn)む鉄や銅などの採(cǎi)掘や、観光事業(yè)の拡大による亂開(kāi)発が原因だ。また、積み上げられた石が持ち去られ、長(zhǎng)城が崩れて一部が途切れている箇所も確認(rèn)されている。さらに、今年の8月6日、事故が発生した地域の萬(wàn)里の長(zhǎng)城の一部が、連日の雨に耐えられず崩壊している。

これらを踏まえ、観光客が訪れない理由を考えると、観光客に開(kāi)放されていない可能性が非常に高い。というのも、開(kāi)放されている長(zhǎng)城は基本的に數(shù)十メートルおきに望樓が建てられ、関所全體が1つの城塞のようになっている。仮に今回のツアーが観光客に開(kāi)放されている箇所の長(zhǎng)城だった場(chǎng)合、悪天候になっても望樓に避難することができ、犠牲者が出ることを避けられた可能性が高い。

しかし報(bào)道では今回のツアーは3日から大雪に阻まれ、簡(jiǎn)易テントでのビバークを余儀なくされた。つまり周りに民家など身を隠す場(chǎng)所さえないわけだ。紅葉の美しい時(shí)期に観光客が訪れない靜かな大地を訪れることは素晴らしいことだが、その危険性をツアー客に説明する必要もあるのではないだろうか？（記事?構(gòu)成/RR、內(nèi)山）