Record China 2012年11月6日(火) 14時39分
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6日、アミューズトラベルが企畫した萬里の長城ツアーは中國の法律に違反しているとみられ、安全対策を十分に行っていなかった。寫真は4日、大雪から避難する北京の住民。
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2012年11月6日、近年中國では車の普及とともにアウトドアの人気が急上昇。アウトドアショップには世界各國のメーカーの商品が並べられている。休日を利用して、都市部から離れ、郊外の整備されていない萬里の長城を登ることが、北京周辺の若者たちの間で非常に人気となっている。彼らはこうした萬里の長城を「野長城」と呼んでいる。
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一方で、近年観光客による萬里の長城の破壊行為が目立っている。さらに転落や落雷による死亡者も毎年出ている。これらの影響もあり、06年12月1日、溫家寶(ウェン?ジアバオ)首相が署名した第476號國務(wù)院令により、「長城保護(hù)條例」が施行された。この條例では無許可で管理されていない長城に登ることが禁じられている。また、基本的に許可されることはない。
つまり、今回事故が起きたアミューズトラベルが企畫したツアー自體が中國の法令に違反しているのだ。今回のツアーは日本に住む中國人添乗員の明平銘(ミン?ピンミン)さんを中心に企畫されたというが、整備されていない萬里の長城にツアー客を連れていくことは中國の法令に違反すると、アミューズトラベルへの説明はなかったのだろうか?
また、今回のツアー料金だが、8泊9日で29萬8000?32萬5000円という。同社によると、參加者は10月28日に成田空港と福岡空港から北京に向けて出発。29日に北京郊外まで車で移動して山歩きを始め、夜は民宿に泊まり、11月1日に「水長城」を登った。付近の民宿は1泊2食付で1000円前後。また、今の時期は航空券もそんなに高くはなく、同社は結(jié)構(gòu)な利益になったはずだ。にもかかわらず安全対策は萬全ではなかった。顧客の命を預(yù)かっているという意識があったのか疑問に感じる。
北京の萬里の長城専門ガイドに聞くと、「野長城」を訪れるのは若者中心、それでも何かあった場合にすぐ対応できるように、専用車を待機(jī)させるのが一般的だという。このような対策もなく商品化すること自體が無責(zé)任だと言わざるを得ない。
ツアーの添乗員を務(wù)めた25歳の若い新入社員に関しては、下見もせずに中國の事情を知らない日本の中高年を連れ、日中間摩擦の多いこの時期に普通の観光客が歩かない城壁遺跡のハイライトを100km歩くなど、理解に苦しむ行為だ。張家口市は北と西が內(nèi)モンゴル自治區(qū)に接しており、11月の気候は変化が激しい。この時期の平均気溫は0度前後で、過去30年間では氷點下17度まで下がったこともある。
今回の寒波に関しては中國メディアも早くに警報を出しており、市民に警戒を呼びかけている。さらに今月8日に開幕する共産黨大會もあり、11月3日からすべての建物で暖房設(shè)備が稼働を始めた。このような異例の悪天候にもかかわらずツアーを強(qiáng)行し、安全対策を講じなかったのは極めて間違った判斷だといえる。主催旅行會社は管理責(zé)任も負(fù)うべきである。(記事/SJ)
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