西村 健 2018年11月28日(水) 5時(shí)50分
拡大
「地方創(chuàng)生」「東京集中の緩和」が叫ばれる日本とは違い、中國(guó)は都市化への集住を積極的に進(jìn)めています。寫真は雄安新區(qū)に屬する河北省保定市の雄県。
「地方創(chuàng)生」「東京集中の緩和」が叫ばれる日本とは違い、中國(guó)は都市化への集住を積極的に進(jìn)めています。なんと「指標(biāo)」「數(shù)値目標(biāo)」すら存在するのです。中國(guó)の人口約13億5000萬(wàn)人の內(nèi)、都市人口は約7億3000萬(wàn)人に上っていて、現(xiàn)在の「都市化率」は53.7%です。この都市化率を2020年までに60%,2050年までに80%とする目標(biāo)を掲げています。
【「問(wèn)題を認(rèn)める」新型都市化政策とは?】
富田建蔵さんが作成の「中國(guó)政府が推進(jìn)する『新型都市化政策』」に言及されている「新型都市化政策」がとても面白いです。
具體的には、
?投資先行で開発された、ゴーストタウン化した「鬼城」の問(wèn)題を認(rèn)め
?亂開発を抑制する方向とし、「煉瓦の都市化から人の都市化へ」を合言葉にし
?社會(huì)保障等の権利の平等化による農(nóng)民工の都市への定住促進(jìn)、農(nóng)民工の市民化
という政策を進(jìn)めるそうです。
特に、著目したいのが問(wèn)題を認(rèn)める姿勢(shì)です。
なかなか行政機(jī)関はそういったものを認(rèn)めないものです。筆者は「(政治?行政の)誤りを認(rèn)めて謝罪したらしんじゃう病」と呼んでいますが、行政は住民からの批判を過(guò)剰に恐れるがあまり、小さいレベルでも誤りを認(rèn)めないことがあります。失敗をしてはいけない行政の伝統(tǒng)的な無(wú)謬(むびゅう)性が文化的なベースにあります。無(wú)謬性とその影響とは「行政當(dāng)局は過(guò)ちを犯さないとか過(guò)ちを犯してはならない、という見方に捉われると、行政當(dāng)局が國(guó)民に対して柔軟に対応できないこと」といったものです。
行政の人事評(píng)価基準(zhǔn)に「何かをやること」「失敗をしないこと」となっていたり、失敗を認(rèn)めない牽制(けんせい)機(jī)能が働くこと、失敗から學(xué)ぶ姿勢(shì)が組織文化にビルトインされていないこと、こうした條件が揃うと組織を守るため失敗を否定し、失敗から學(xué)べないという「負(fù)のサイクル」に陥りやすくなります。
その意味で、中國(guó)では問(wèn)題と認(rèn)められるというのは個(gè)人的にも新鮮な出來(lái)事でした。
しかも驚いたのは、中國(guó)では都市に階級(jí)付けする制度が導(dǎo)入されているということです。現(xiàn)地の消費(fèi)活動(dòng)?収入レベル?政治?地元の傾向に基づいた経済や政治上の戦略を策定し、調(diào)整することを目的としているらしく、日本の政令指定都市のような制度とは違った印象があります。
【新たな特區(qū)「河北雄安新區(qū)」とは?】
最近、新たな動(dòng)きがありました。それは河北雄安新區(qū)という存在です。北京市から100キロメートル南に位置するこの地域での新都市を建設(shè)しようとするプロジェクトだそうです。習(xí)近平國(guó)家主席の「肝いり」と言われています。2018年2月に「河北雄安新區(qū)計(jì)畫綱要」が発表されました。イメージビデオを見ると圧倒されてしまいます。
総務(wù)省ICT街づくり推進(jìn)會(huì)議スマートシティ検討WG(第7回)の資料などによりますと、
?場(chǎng)所:北京と天津から等距離
?目的:北京の首都機(jī)能緩和
?位置づけ:深セン経済特區(qū)、上海浦東新區(qū)に続いた「國(guó)家級(jí)新區(qū)」
?大きな特徴:緑化都市、美しい環(huán)境、新しい産業(yè)環(huán)境など
?個(gè)別特徴:通信インフラ機(jī)能?セキュリティ機(jī)能を備えた街づくり
?個(gè)別特徴:先端企業(yè)が參畫するオーダーメイド型の公共交通を基本とする交通網(wǎng)
?個(gè)別特徴:システムの安全が確保された企業(yè)や個(gè)人の「データ口座」を構(gòu)築、信頼性の高い民生?醫(yī)療サービスの提供
「出典:日本総研『海外のデータ活用型スマートシティの現(xiàn)狀(概要)』より」
とまとめられます。
この都市開発が凄いのはなにかと言いますと、第一に、未來(lái)的な都市を目指すこと、そう戦略性が識(shí)者に指摘されています。第二に、人工知能やAR、ライフサイエンス(生命科學(xué))などの最先端分野が強(qiáng)調(diào)されていること。第三に、「環(huán)境より経済発展」から「環(huán)境重視」というスタンスです。低炭素化やグリーン化など、都市開発に新たな理念を掲げています。
こうした目標(biāo)を明確にした都市は日本では知りません。実際のところ、深セン以外の多くの特區(qū)?新區(qū)はゴーストタウンになっているなど失敗している面もあるみたいですが、「イノベーション都市」河北雄安新區(qū)については期待が持てそうです。翻って、東京の混雑緩和に何も手を打てない我が國(guó)を見ていて、都市政策を考えていたのか?學(xué)ぶことはあるのでは?と思いますし、河北雄安新區(qū)の計(jì)畫に嫉妬すら覚えます。河北雄安新區(qū)の今後は要注目です。
■筆者プロフィール:西村 健
1975年の東京生まれ。慶應(yīng)義塾大學(xué)法學(xué)研究科修士課程修了。アクセンチュア株式會(huì)社、(株)日本能率協(xié)會(huì)コンサルティングを経て、NPO法人日本公共利益研究所を設(shè)立。さまざまな行政改革やデータ分析?アナリティクスによる業(yè)務(wù)改革で手腕を発揮。中國(guó)のICTビジネスや中國(guó)政治に精通しており、中國(guó)の風(fēng)水?道教を研究している。twitterはこちら
この記事のコメントを見る
Record China
2018/11/22
2018/11/21
2018/11/20
2018/11/19
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問(wèn)い合わせ
Record China?記事へのご意見?お問(wèn)い合わせはこちら
業(yè)務(wù)提攜
Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問(wèn)い合わせはこちら
この記事のコメントを見る