中國メディアの澎湃新聞は23日、湖南省永州市內(nèi)で22日午後、路線バスが瀟湘大橋を通過中に乗客の男が運(yùn)転士に食ってかかり、バスが橋を渡り切ったところでハンドルを奪い取ったと報(bào)じた。運(yùn)転手はバスの速度を落としており、すぐに停車したために負(fù)傷者は出なかった。

男は最初、著席して眠っていた。バスは混んでいなかったが、乗客の乗り降りは激しい狀態(tài)だったという。目を覚ました男は自分の額から血が出いているとして、運(yùn)転席まで歩み寄り「賠償」を求め始めた。

運(yùn)転手によると、男は明らかに酒に酔っていた。相手にせずにいると、男は車內(nèi)で叫び続けた。たまりかねた乗客が男に向って「理屈にならないことを言いなさんな。あんたのそこに血が出ているのは、眠っていて前の座席の背もたれに額をぶつけたからに決まっているじゃないか」と言った。

他の乗客と言い爭いが続いた。男は「やってやろうじゃないか」といった、相手に手を出すような言葉も口にしたという。

バスが瀟湘大橋に差し掛かると、男は運(yùn)転手のそば來て、「賠償しろ」などと騒ぎ続けた。運(yùn)転手は橋を通過中であることも考え、男の挙動(dòng)に注意しつつも運(yùn)転に集中した。橋を通過し終わったところで、男は突然、運(yùn)転手からハンドルを奪い取った。運(yùn)転手はその時(shí)までに速度を落としていたので、バスはすぐ停車することが出來た。

監(jiān)視カメラ映像によると、バスが停車すると、男は運(yùn)転席から離れて、運(yùn)転手や他の乗客に促されて車內(nèi)中央部まで歩いていき座席に座った。その時(shí)になり、バス後部から立ち上がってやや歩み寄ってきた乗客もいる。男がさらに暴れるようなら、他の乗客と一緒になって取り押さえるつもりだったように見える。運(yùn)転手は立ち上がって攜帯電話で話している。バス會(huì)社または警察に通報(bào)したと思われる。

通報(bào)を受けた警察官が約5分後に到著て、男を連行した。男は警察により、行政拘留10日間の処罰が科せられることになった。行政拘留とは罪狀が比較的軽微と判斷される違法行為に対して、警察などの行政機(jī)関が裁判なしで科すことのできる処罰の一種。

中國では10月28日に重慶市內(nèi)で橋からバスが転落する事故が発生し、15人が死亡した。原因は、女性乗客が運(yùn)転手に毆りかかったことだったと判明。女性乗客が下車する予定だった停留所が工事のために移動(dòng)しており、バスを戻すよう要求する乗客と運(yùn)転手の爭いになったという。

永州市內(nèi)の「ハンドル奪い取り」については、バスの運(yùn)行會(huì)社である永州市公交公司が重慶市の事故を受け、「乗客が理不盡に暴言を吐いても言い返さない。毆られても毆り返さない」など運(yùn)転手に対する教育を改めて強(qiáng)化し、「危険度をできるかぎり低減し、乗客の安全を確保する。必要な場合には安全に停車して警察に通報(bào)する」などの手順を徹底したという。（翻訳?編集/如月隼人）