2018年12月5日、中國(guó)のマラソン大會(huì)でランナーの不正や大會(huì)スタッフの問題行為が相次ぐ中、澎湃新聞は「中國(guó)のマラソンを正しい軌道に戻してくれるスターが必要」と指摘する上海體育學(xué)院関係者の文章を掲載した。以下はその概要。

中國(guó)のマラソン界が「ラストスパートする選手への國(guó)旗手渡し」「ランナー200人以上による不正」「ゴール直後の選手引っ張り」といった問題に揺れている。一方、他國(guó)で関心が寄せられているのは選手による突破と成績(jī)だ。

今月2日、アジアの男子マラソンの記録がまた塗り替えられた。バーレーンの選手が2時(shí)間4分43秒を叩き出したのだ。アジアでは日本も頻繁に記録を更新している。高岡壽成の2時(shí)間6分16秒から設(shè)楽悠太の2時(shí)間6分11秒、大迫傑の2時(shí)間5分50秒へとタイムは縮まった。井上大仁は8月のアジア大會(huì)でアジア記録を出したばかりの選手に競(jìng)り勝って金メダルを手に入れ、「最強(qiáng)の公務(wù)員」川內(nèi)優(yōu)輝は4月のボストン?マラソンで1位になった。日本選手のボストン優(yōu)勝は9度目だ。

ではアマチュア選手はどうだろう。大會(huì)開催數(shù)が大幅に伸びる中、國(guó)內(nèi)選手のレベルは上がったが、日本と比べると差は大きい。今年の上海國(guó)際マラソンで3時(shí)間を切った選手は國(guó)內(nèi)最多となる720人、大阪マラソンは1000人を超えた。東京マラソンでこうした選手が続々と出現(xiàn)することは言うまでもないだろう。一方、われわれは現(xiàn)在も大會(huì)組織側(cè)の至らなさやルール違反について討論を続けている。

中國(guó)マラソン界に必要なのは、スター選手による導(dǎo)きだ。バスケットボールの姚明（ヤオ?ミン）、テニスの李娜（リー?ナー）のように、選手が身をもって示すプロ意識(shí)や成績(jī)はマラソンを正常な軌道へと戻してくれる。そして日本には「マラソンの匠」、スター選手が確かに存在したのだ。

日本の「マラソンの父」と呼ばれる金栗四三氏は1911年に2時(shí)間32分45秒をマークし、當(dāng)時(shí)の世界記録を更新した。日本マラソンの発展を推し進(jìn)め、箱根駅伝開催などに貢獻(xiàn)した人物でもある。金栗氏の名言「體力、気力、努力」は日本のマラソン愛好者に影響を與え続けた。金栗氏によって日本の長(zhǎng)距離走、マラソンは特殊なスポーツ文化、社會(huì)現(xiàn)象となったのだ。

今、中國(guó)のマラソン界は政策的支援、企業(yè)の関心度、ランナーの熱意などから見て素晴らしい発展の時(shí)期を迎えている。より重要となるのは良好なマラソン環(huán)境を作り上げることだ。マラソン界全體の規(guī)範(fàn)性を高めるには金栗氏のような人物の出現(xiàn)が求められる。さらに必要なのは著実に、そして努力をいとわない匠の精神だ。（翻訳?編集/野谷）