中國メディアの新浪網(wǎng)は19日、テレビや映畫の出演で有名犬のクローンが誕生したとの話題を取り上げた記事で、「ペットのクローンビジネスが立ち上がりつつある」と紹介した。

クローンを殘すことになった有名犬の名は「ジュース（中國語原語は果汁、グオジー）」。犬調(diào)教師のHさんが拾った雑種だが、これまでテレビや映畫數(shù)十本に出演して有名になった。推定年齢は9歳。不妊手術(shù)を受けており、子孫を殘す可能性はない。

Hさんは、年齢を重ねるジュースを見るにつれ、ずっと元気でいてほしいと考えるようになった?！弗弗濠`スそのものが、社會に影響を持つ知的財産だ」とも考えた。そして一代かぎりになってしまうのは実に殘念と思えてならなくなった。そんなHさんがたどりついたのは、2017年5月にクローン犬を誕生させることに成功した北京希諾谷生物科技だった。北京希諾谷は同年5月にはクローン犬をつくることを「新商品」として売り出していた。料金は最低でも38萬元（約620萬円）という。

Hさんは同社にジュースのクローン“作製”を依頼。クローン犬としてジュースの遺伝子を受け継ぐ「汁汁」が誕生したのは今年9月中旬で、約1カ月後にはHさんに引き渡された。

北京希諾谷の米継東最高経営責(zé)任者（CEO）は、「犬クローン」ビジネスについて「まだ初歩段階」と説明。しかし「ペットの飼い主が従來以上に、ペットと過ごす時間をもっと長くしたいと渇望している」ことが分かったという。

記事が直接觸れたわけではないが、ペットを愛する気持ちは中國人も同じはずだ。ペットは多くの場合、飼い主よりも先に死ぬ。とすれば、中國でもいわゆるペットロスに苦しむ人は増えていくはずだ。とすれば、「クローン犬」あるいは「クローン貓」を手掛けるバイオ産業(yè)が成長する可能性が見えてくる。

記事は、「中國のバイオテクノロジー産業(yè)は急速に発展している。しかも、中國の企業(yè)は西側(cè)諸國と比べて政府の規(guī)制という障害がさらに少ない」と論じた。

香港中文大學(xué)醫(yī)學(xué)院の李天立準(zhǔn)教授は「中國は動物を利用した実験研究については規(guī)則を定めている。ただし、現(xiàn)在のところクローン動物に関連する行為について明確に定めた法律は全く存在しない」、「政府にしてみれば、クローン産業(yè)は先端的ハイテクノロジーのイメージを與えるものだ」と説明したという。

北京希諾谷による「クローン犬」の料金設(shè)定は、同社にかなり大きな利益をもたらすとの見方もある。（翻訳?編集/如月隼人）