2012年12月26日、華字紙?日本新華僑報(bào)の蔣豊（ジアン?フォン）編集長(zhǎng)はブログに「安倍晉三氏の墓參りに見るもう1つの日本人の姿」と題した記事を掲載した。以下はその概要。

【その他の寫真】

日本では、都市でも農(nóng)村でも住宅密集地と隣り合わせに墓地があるという特殊な風(fēng)景を見かける。その墓地には大小さまざまな墓石が置かれ、その前には菊の花や故人が生前好きだったお酒や線香などが供えられている。日本人はたびたび先祖の墓に詣で、故人と「內(nèi)緒話」をするのだ。そこには中國(guó)の墓地のような荒涼とした孤獨(dú)は感じられない。

日本人のお墓參りは中國(guó)人のそれとは異なっている。中國(guó)人の墓參りは基本的に1年に1度、4月の清明節(jié)に行われるが、日本人は春と秋のお彼岸に夏のお盆には必ずお墓參りをする。もちろん、年に數(shù)回のお墓參りを?qū)g行するのは容易なことではない。もう何年間も誰もお參りしていないと思われる汚れたお墓もある。

こうした定期的な墓參りのほかに、日本人には人生の節(jié)目に墓前報(bào)告をする習(xí)慣がある。たとえば、安倍晉三氏は22日、故郷の山口県に帰り、父である安倍晉太郎元外相と母方の祖父である岸信介元首相の墓に參り、自分が総裁を務(wù)める自民黨が衆(zhòng)議院選で勝利し、政権を奪還したという報(bào)告をした。10月6日にも、安倍氏は故郷に帰り自分黨総裁に選出されたことを墓前に報(bào)告している。

麻生太郎氏も首相就任後、東京の青山墓地を訪れ、母方の祖父である吉田茂元首相の墓參りをしている。鳩山由紀(jì)夫氏も民主黨初の首相に選出された際には、夫人とともに祖父で元首相の鳩山一郎氏の墓參りをした。

こうした華麗なる一族の墓參りと比べると、一般の日本人の墓參りはもっと日常的な行為になっている。1人暮らしの高齢者は寂しさを紛らわすためか、頻繁に墓參りをする。もし體調(diào)を崩してお墓に行けなくなると「お墓の雑草が伸びてしまう」と心配するのだ。

東京や大阪などの大都市の住民は、ほとんどが地方出身者で、墓參りしたくてもなかなかできない。彼らの第2世代、第3世代は、遠(yuǎn)い田舎の先祖の墓に対する感情が希薄だ。こうした事情から、最近では墓參り代行業(yè)者も出現(xiàn)。墓地を管理している寺に多めに管理費(fèi)を支払い、墓の掃除やお供えを委託する人も少なくないという。

お寺よりも神社に參拝する日本人が多いということも興味深い現(xiàn)象だ。お墓には何年もお參りしていないのに、神社には出かけてあらゆることを願(yuàn)ったり、先祖の加護(hù)まで得ようとする。靖國(guó)神社のような特別な神社でさえ、多くの日本の若者は一般的な神社と同じように見なしているのだ。（翻訳?編集/本郷）

●蔣豊（ジアン?フォン）

25年以上にわたってメディアの仕事に攜わる。1999年創(chuàng)刊で年間発行部數(shù)324萬部を誇る日本の中國(guó)語紙?日本新華僑報(bào)編集長(zhǎng)。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。