春節(jié)（舊正月）の期間中、海外旅行に出かけた中國人観光客は約700萬人にも上ったのにソウル市內(nèi)では中國人客の姿はまばらだった、と韓國?中央日報が伝えた。同紙は「中國が『限韓令（韓國への団體観光禁止令）』を解除したのは本當(dāng)なのか」と嘆く土産物店員の聲も紹介している。

中國最大のオンライン旅行會社シートリップによると、今年の春節(jié)連休中に海外旅行を楽しんだ中國人は昨年の春節(jié)に比べて8％ほど増えた。ところが韓國は2年連続で人気旅行地「トップ10」から外れた。日本が1位を占め、タイ、シンガポール、米國、マレーシアなどが続いたが、最も近い旅行地が冷遇された格好だ。

中央日報によると、7～10日の間、これまで春節(jié)特需を享受してきた代表的な商業(yè)圏であるソウル?明洞の化粧品、衣料品店、両替所、飲食店など30カ所で聞いたところ、26カ所が「春節(jié)特需はなかった」と回答した。30カ所中21カ所が昨年の春節(jié)より中國人観光客が「減った」または「非常に減った」と答え、「ほぼ同じ」は6カ所、殘り3カ所は「単純比較は難しい」だった。

在韓米軍への高高度迎撃ミサイル（THAAD）配備に中國が強く反発したことから、韓國観光公社によると、中國人観光客は2016年の807萬人から17年は416萬人と半分近くに急減した。18年は478萬人と回復(fù)傾向を見せたが、中央日報の調(diào)査で「中國人観光客の數(shù)字が回復(fù)したことを體感する」との回答は1カ所もなかった。土産物屋店員は「中國が『限韓令』を解除したという便りが本當(dāng)なのか疑わしい」と話したという。

他の店でも事情は同じだ。春節(jié)は中國人観光客の推移をつかむことができるバロメーターだが、明洞のある飲食店店長は「THAAD寒波の直撃を受けてから春節(jié)特需は昔話になった」とし、「夕方のピークタイムを除いて中國人観光客を目にするのは難しい」とため息をついた。トップ両替明洞本店の代表は「春節(jié)の時になれば両替所の前に中國人観光客が長蛇の列をつくったが、最近1時間に1人でも來てくれるのがとてもありがたい」と打ち明けた。

さらに大きな心配は団體客の足が遠のいた點だ。韓國の観光業(yè)界では旅行會社を通した団體客が中國人観光客全體の40％以上を占めているとみる。観光公社中國チームの関係者は「今年、中國の習(xí)近平國家主席の訪韓が実現(xiàn)し、韓中関係が良くなれば回復(fù)すると考える」と期待を寄せるが、漢陽大學(xué)観光學(xué)部のイ?ヨンテク教授は「観光業(yè)界の『ぼったくり』慣行から改善するなど內(nèi)部から振り返るべき」とも指摘している。（編集/日向）