2019年2月22日、中國(guó)海軍は2035年までに米海軍に追い付くことを目標(biāo)に新たな原子力空母4隻を建造する計(jì)畫(huà)だ、と香港紙が報(bào)じた。中國(guó)海軍は現(xiàn)在2隻の空母を所有。最終的には空母6隻による戦闘態(tài)勢(shì)を整える構(gòu)想だが、記事は「戦闘経験不足のために米海軍には戦闘力では及ばない」と分析している。

中國(guó)海軍では2012年に就役した空母「遼寧」だけが実戦配備され、國(guó)産空母「001A型」はまだテスト段階にある。「遼寧」は舊ソ連で設(shè)計(jì)された船體を建造途中でウクライナから購(gòu)入して中國(guó)で完成させた空母で、乗組員の訓(xùn)練に使用されている。

中國(guó)の習(xí)近平國(guó)家主席は2035年までに人民解放軍を近代化し、2050年までに世界トップクラスの軍事力となるよう指示。こうした近代化の中で、陸軍部隊(duì)を減らして空軍、海軍にもっと予算を割くように命じた。

香港の英字紙「サウスチャイナ?モーニングポスト」によると、中國(guó)の原子力空母4隻は2035年までに海軍に配備される見(jiàn)通し。米空母などが使う蒸気式カタパルトよりも戦闘機(jī)の射出が容易な電磁式カタパルト（EMALS）が搭載される。軍事専門家は「中國(guó)海軍の空母は6隻になるが、戦線に投入されるのは4隻だろう」とみている。

原子力空母4隻の配備が実現(xiàn)すれば、中國(guó)海軍の裝備は米海軍に匹敵するが、同紙は「中國(guó)海軍には実際の戦闘経験が不足しているという問(wèn)題がある」と指摘。同時(shí)に軍事専門家の「中國(guó)軍の総合的な軍事力は戦闘経験の不足によって限定されるものの、空母や艦載機(jī)の技術(shù)は米軍と匹敵するレベルになるだろう」「米軍と同レベルに達(dá)するまで中國(guó)は軍事力を増強(qiáng)しなければならない」との見(jiàn)方も紹介している。

空母増強(qiáng)の背景として、サウスチャイナ?モーニングポストは「中國(guó)は海軍力の近代化を早急に進(jìn)めることが貿(mào)易航路の安全確保や公海上の平和維持に必要だと主張してきた」と説明。一方で「日本や米國(guó)などの関係國(guó)は、こうした中國(guó)の主張には懐疑的で、中國(guó)が敵対的な姿勢(shì)に転換したとみている」と言及した。

原子力空母に関しては昨年3月、中國(guó)メディアが「中國(guó)の國(guó)有造船大手『中國(guó)船舶重工集団』が2025年までに同國(guó)初の國(guó)産原子力空母を建造する計(jì)畫(huà)を公表した。同社は計(jì)畫(huà)を盛り込んだ『綱要』で習(xí)主席が『海洋強(qiáng)國(guó)』建設(shè)の加速を求めているとして、習(xí)氏への忠誠(chéng)も表明した」と一斉に報(bào)道。中國(guó)共産黨機(jī)関紙?人民日?qǐng)?bào)系の環(huán)球時(shí)報(bào)も昨年12月、2人の軍事専門家が「2025年ごろに中國(guó)初の原子力空母が進(jìn)水するという見(jiàn)解を示した」と伝えた。（編集/日向）