洲良はるき 2019年3月18日(月) 19時20分
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2月27日、インドとパキスタンの間で戦闘機(jī)どうしの空中戦が発生し、実際に戦闘機(jī)が撃墜されている。中華網(wǎng)などの中國語の報道では今回の空中戦について、主にパキスタン側(cè)の報道が紹介されている。寫真はJF-17戦闘機(jī)。
2月27日、インドとパキスタンの間で戦闘機(jī)どうしの空中戦が発生し、実際に戦闘機(jī)が撃墜されている。
中華網(wǎng)などの中國語の報道では今回の空中戦について、主にパキスタン側(cè)の報道が紹介されている。パキスタン側(cè)の主張によると、中國とパキスタンが共同出資して開発したJF-17戦闘機(jī)がインドのMiG-21戦闘機(jī)を撃墜したという。
JF-17に乗り、インドのMiG-21を撃墜したとするのは、ハッサン?シディック少佐であったという。シディック少佐が搭乗するJF-17はペシャワール空軍基地駐在の第26戦闘機(jī)中隊「ブラックスパイダー」に所屬する機(jī)體である。この中隊は、1971年の第三次印パ戦爭のときに、インド戦闘機(jī)7機(jī)を撃墜、少なくとも2機(jī)を撃破しており、古くから知られた勲功のある部隊のひとつだ。パキスタン側(cè)の報道によると、撃墜したJF-17はブロック2で、2018年にはじめて視程外(BVR:beyond-visual-range)中距離空対空ミサイルの射撃訓(xùn)練に成功したとしている。
シディック少佐の証言によると、27日午前10時前後にパキスタンの地上レーダー部隊がインド空軍が進(jìn)んでいる方向を確認(rèn)した。パキスタン空軍のF-16戦闘機(jī)とJF-17戦闘機(jī)が出撃し、全部で24機(jī)の戦闘機(jī)が、MiG-21が先陣をきるインド空軍を迎えうったという。
(英字軍事ウェブメディア、アヴィオニストによると、インド側(cè)の戦力は、Su-30が4機(jī)、ミラージュ2000が2機(jī)、MiG-21バイソンが2機(jī)の合計8機(jī)。パキスタン側(cè)の戦力はF-16が8機(jī)、ミラージュIIIが4機(jī)、JF-17が4機(jī)など合計24機(jī)だったとしている)
パキスタンの地上レーダーがインドの戦闘機(jī)編隊の発見に間にあい、さらにはインド軍の飛行ルートの予測に成功したので、パキスタン空軍はZDK-03空中早期警戒機(jī)の誘導(dǎo)で、インド戦闘機(jī)編隊の飛行ルート上に伏兵をおくことに成功したとしている。
シディック少佐の搭乗するJF-17戦闘機(jī)は、上昇して2分後に、目標(biāo)をさだめMiG-21戦闘機(jī)1機(jī)を撃墜した。撃墜されたMiG-21に搭乗していたアビナンダン?バルタマン中佐はPL-5空対空ミサイルにロックオンされた後、回避動作にはいったが、ずっとミサイルのロックオンから逃げることはできなかった。報道によると、そのときのJF-17戦闘機(jī)編隊は電子戦ポッドを裝備しており、情報面で編隊全體が優(yōu)位になっていた。このため機(jī)先を制すことができ、このときの空中戦に勝利できたとしている。英字雑誌エアフォースマンスリーによると、JF-17はKG300Gジャミングポッドを裝備できる。
今回の空戦でパキスタン側(cè)とインド側(cè)の主張は、くい違っている。
27日、パキスタン軍広報は次のように言っている?!弗ぅ螗煽哲姢ⅴ伐擤`ル停戦ライン(LOC:Line of Control)を越えた。パキスタン空軍は2機(jī)のインド航空機(jī)をパキスタン空域で撃墜した」「撃墜した航空機(jī)の1機(jī)はアザド?カシミール地域(パキスタンが占有)に落ち、他の1機(jī)はジャンムー?カシミール地域(IOK:インドが占有)に落ちた」
一方、インド側(cè)の主張によれば、空中戦はパキスタン空軍がインドの領(lǐng)空に侵入しておこなわれたという。インド空軍のカプール少將がニューデリーでの記者會見で発言している?!缚罩袘椁钎靴攻骏螭蜦-16一機(jī)がインド空軍のMiG-21バイソンによって撃墜された。F-16はカシミール停戦ライン(LOC)を越えてパキスタンが占有するジャム?カシミール地域へ墜落していった。インド空軍は一機(jī)のMiG-21を失った」
しかし、パキスタン側(cè)はF-16が撃墜されたことを否定している。
27日のインド外務(wù)省の聲明では、「パキスタン空軍の戦闘機(jī)一機(jī)がインド空軍のMiG-21を撃墜した」「パキスタンの航空機(jī)がパキスタン側(cè)に落ちていくのを地上軍が見ていた。この交戦で、我々は不幸にも一機(jī)のMiG-21を失った。パイロットは行方不明」としている。
はやくも28日に、パキスタン政府公式ツイッターは、イムラン?カーン首相の名前とともに、平和への意思表示として明日インドのパイロットを解放するとしており、実際にその後パイロットは解放されている。
インド空軍は空対空ミサイルであるAMRAAMの破片を展示した。このミサイルはパキスタンではF-16戦闘機(jī)でしか使用できないとされているもので、インド側(cè)はMiG-21との交戦にF-16が使用された証拠としている。
F-16はアメリカ製の戦闘機(jī)だ。インドへの攻撃にパキスタンのF-16が使用された場合、エンドユーザー契約の違反行為になるとして、さらなる情報を求めていると、アメリカ國務(wù)省の広報が発言している。しかし、「外國への軍産品販売の契約內(nèi)容は公開しないという取り決めがあるため、エンドユーザー契約のくわしい內(nèi)容を話題にすることはできない」と米國防省の広報が発言している。
アメリカは、世界最大のハイテク軍産品輸出國であるが、エンドユーザーを厳しくチェックする取り決めをしている。パキスタンの國外でのF-16の運(yùn)用は、必ずアメリカ側(cè)の同意を必要とするという、「ツーマンルール」が存在する、と米國務(wù)長官が公聴會で言った。
JF-17戦闘機(jī)はパキスタンと中國が共同出資して開発した戦闘機(jī)で、空対空ミサイル、空対地ミサイル、空対艦ミサイル、ターゲティングポッドなど、多様な裝備が使用できる。JF-17は半分の価格で、F-16を補(bǔ)完できるものとしてパキスタン空軍の屋臺骨となるように意図された戦闘機(jī)だった。パキスタンは2010年2月に最初のJF-17飛行隊を就役させている。
しかし、パキスタンは2013年に直接ヨルダンから、中古のF-16を13機(jī)購入してもいる。
パキスタンのF-16で特筆すべきことは、この戦闘機(jī)がパキスタンの核攻撃手段のひとつとなっていることだろう。諜報機(jī)関の報告によると、パキスタンの第9、第11飛行隊のF-16は、中央パイロン(爆弾?ミサイルなどを吊りさげるための器具)に核爆弾が裝備できるよう改造されているという。
■筆者プロフィール:洲良はるき
大阪在住のアマチュア軍事研究家。翻訳家やライターとして活動する一方で、ブログやツイッターで英語?中國語の軍事関係の報道や論文?レポートなどの紹介と解説をしている。月刊『軍事研究』に最新型ステルス爆撃機(jī)「B-21レイダー」の記事を投稿。これまで主に取り扱ってきたのは最新軍用航空機(jī)関連。twitterはこちら
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