2013年2月27日、10年にわたり実現(xiàn)に向け努力を続けてきた日中韓の自由貿(mào)易協(xié)定（FTA）が、ついに実質(zhì)的な一歩を踏み出した。日中韓3カ國(guó)がこのほど東京で開いたFTA交渉事前協(xié)議では、3カ國(guó)が今年3、4月に韓國(guó)で初の正式交渉を行うという日程表が発表された。アジアのGDPの70％、世界のGDPの20％を占める3カ國(guó)にとって、自由貿(mào)易區(qū)の構(gòu)築により生み出される経済価値は地域経済の範(fàn)疇のみならず、世界貿(mào)易の活性化および世界経済のバランス化に対して影響力を及ぼすだろう。國(guó)際商報(bào)が伝えた。

【その他の寫真】

◆提攜強(qiáng)化の意義

経済のグローバル化を受け、世界範(fàn)囲で地域経済の一體化の足並みが加速している。WTOの140數(shù)カ國(guó)のうち、約90％が地域的な経済組織に加入している。これと比べ、アジアは流れに乗り遅れている。アジアにはASEANがあるだけで、その他の國(guó)は分散化している。特に北東アジア地域において、日中韓はそれぞれASEAN10カ國(guó)とFTAを締結(jié)し、各自の「10＋1」の局面を形成した。韓國(guó)はまた、米國(guó)やEUとFTAを締結(jié)したが、北東アジアのFTAは誕生が遅れている。日中韓はそれぞれ長(zhǎng)期的に、未統(tǒng)一の自國(guó)の閉鎖的な體系內(nèi)を漂っており、産業(yè)と貿(mào)易の相互補(bǔ)完が著しく抑制?阻害されている。

世界貿(mào)易の発展環(huán)境は日中韓に対して、自由貿(mào)易區(qū)構(gòu)築の必要性を感じさせている。金融危機(jī)や歐州債務(wù)危機(jī)もまた、3カ國(guó)のFTA構(gòu)築に向けた意見の一致を促している。世界を見ると、3カ國(guó)はGDP?貿(mào)易総額で世界経済の重要な一極となっているが、3カ國(guó)の輸出市場(chǎng)はアジア以外の経済國(guó)（特に歐米市場(chǎng)）に著しく依存している。3カ國(guó)の経済は歐米に左右されやすく、自國(guó)経済の不安定化をも招く。金融危機(jī)?歐州債務(wù)危機(jī)による歐米市場(chǎng)の低迷が引き起こしたアジア各國(guó)の経済変動(dòng)を受け、3カ國(guó)は地域內(nèi)の経済?貿(mào)易提攜の必要性を強(qiáng)く意識(shí)した。

3カ國(guó)の共同研究の結(jié)果によると、日中韓自由貿(mào)易區(qū)を構(gòu)築した場(chǎng)合、中國(guó)のGDP成長(zhǎng)率は1．1?2．9％、日本は0．1?0．5％、韓國(guó)は2．5?3．1％上昇する見通しだ。

◆交渉の障害

日中韓の自由貿(mào)易は特別な地位と役割を持つため、その効果が自國(guó)経済?貿(mào)易の改善のみにとどまることはない。日中韓自由貿(mào)易區(qū)の経済力?市場(chǎng)規(guī)模によるけん引を受け、アジアの経済一體化（特に東アジア共同體の実現(xiàn)）が強(qiáng)く促される。また、自由貿(mào)易區(qū)により地域內(nèi)の商品の流動(dòng)性が高まり、中國(guó)のより多くの衣料品?紡績(jī)品などの商品が日韓市場(chǎng)に流れ、日韓の家電などの大量の工業(yè)品が中國(guó)に流れこむことになる。これにより中國(guó)?日本の対米貿(mào)易黒字を縮小し、世界貿(mào)易のバランス化に貢獻(xiàn)することが可能だ。

しかし現(xiàn)狀を見る限り、3カ國(guó)の今後の交渉は長(zhǎng)く苦しい過程が予想される。異なる経済発展水準(zhǔn)は、日中韓自由貿(mào)易區(qū)の推進(jìn)の大きな障害になる可能性がある。中國(guó)は新興市場(chǎng)國(guó)、日本は先進(jìn)國(guó)、韓國(guó)は新興工業(yè)國(guó)である。発展水準(zhǔn)の差に大きな開きがある國(guó)家間で自由貿(mào)易を行った場(chǎng)合、関連國(guó)の産業(yè)に大きな影響が生じ、國(guó)家間の懸念?警戒が引き起こされる。中國(guó)製造業(yè)の日本ハイテク製造業(yè)に対する懸念、韓國(guó)の中國(guó)ローエンド製造業(yè)に対する警戒、韓國(guó)の日本の電子製品?機(jī)械などの工業(yè)品に対する感情的な反発、日韓の中國(guó)農(nóng)産物に対する危懼などが予想される。また、経済構(gòu)造に大きな差があることで、3カ國(guó)は自由貿(mào)易區(qū)の構(gòu)築のため経済構(gòu)造を大幅に調(diào)整しなければならず、各社會(huì)集団の利益に與える影響も大きく、それにより生まれる社會(huì)の圧力?抵抗も深刻だ。例えば日韓の農(nóng)業(yè)?農(nóng)家は長(zhǎng)期的に政府の保護(hù)下に置かれており、多くの外國(guó)製農(nóng)産物が市場(chǎng)から排除されている。3カ國(guó)が農(nóng)業(yè)問題で意見を一致させられなければ、自由貿(mào)易區(qū)構(gòu)築の最大の障害となるだろう。

経済面の障害の他に、地政學(xué)的な要素も目に見えない形により、交渉の進(jìn)捗を妨げている。まず3カ國(guó)の政治的な信頼関係が脆弱であり、提攜交渉の際に回りくどい手段を取る可能性がある。このような局面は第二次世界大戦後から現(xiàn)在まで続いており、これを容易に変えることは困難だ。次に日本は尖閣諸島問題で中國(guó)と爭(zhēng)いを続けており、日韓の間でも竹島の領(lǐng)有権に関する対立があり、韓國(guó)と中國(guó)の間でも黃海の漁業(yè)を巡る係爭(zhēng)が生じている。3カ國(guó)の領(lǐng)土問題は、FTA交渉を決裂させる要素となっている。中國(guó)の経済力の強(qiáng)化に伴い、日韓の中國(guó)に対する心理にも変化が生じているが、これは特筆すべきことだ。日韓は中國(guó)の成長(zhǎng)から利益を得ようとする一方で、中國(guó)の実力強(qiáng)化により自國(guó)の脅威となることを懸念している。このような複雑な心理は、交渉に多くの不確定要素をもたらすだろう。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/YF?編集/內(nèi)山）