日本僑報(bào)社 2020年7月5日(日) 16時(shí)10分
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日本と中國(guó)の草の根の交流について、上海理工大學(xué)の丁雯清さんは作文につづっている。
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日本と中國(guó)の草の根の交流について、上海理工大學(xué)の丁雯清さんは作文に次のようにつづっている。
【その他の寫真】
「へえ!マジかよ!」と大石君は言った。
私の大學(xué)に、日本のある大學(xué)から學(xué)生交流団がやってきた。この時(shí)、彼らの一員だった好奇心旺盛な男子學(xué)生大石君のことを、私は今でもよく覚えている。學(xué)內(nèi)施設(shè)の入口の近くに、數(shù)本の小ぶりな桜の樹が植えられている。樹齢が若くて、幹はややほっそりしているが、樹勢(shì)がとても若々しく、光沢のある枝が青空に突き上がっている。一見どこにでもありそうな桜の若木の景色だが、どうも交流団の大石君はそれらに興味を持ったらしい。
「この桜の樹は?」と大石君がたずねた。ボランティア案內(nèi)役だった1年生の私はたどたどしい日本語(yǔ)でその由來(lái)を説明した。この桜の植樹者は、元日本國(guó)首相、鳩山由紀(jì)夫氏。なぜこの人の名前がここで出てきたのか?大石君ならずとも多くの日本人が関心を持たれるであろう。そもそもの経緯は次の通りである。
2011年3月11日、史上最大級(jí)の大地震が東北に多大な被害をもたらした。中國(guó)でも多くの人々が不幸な犠牲者たちに心をいため、また、被災(zāi)者たちが仮設(shè)住宅に入る姿にも同情した。その3年前の四川大地震の記憶もまだ新しかった頃のことである。そうした思いを込めて2012年2月、東日本大震災(zāi)一周年の直前に、私たちの大學(xué)では震災(zāi)被災(zāi)地への訪問(wèn)活動(dòng)を?qū)g施した。全學(xué)から志願(yuàn)した55人(うち教員9人)が福島県など被災(zāi)地を訪れ、仮設(shè)住宅を訪問(wèn)して被災(zāi)住民の方々と一緒に餃子を作ったり、工蕓品を作ったりした。この時(shí)の訪問(wèn)団は福島県以外に東京も訪れ、その際、當(dāng)時(shí)の與黨民主黨の重鎮(zhèn)であった鳩山氏を表敬訪問(wèn)した。
その翌月、鳩山氏は早くも答禮として私たちの大學(xué)を訪問(wèn)され、その折に記念講演、福島訪問(wèn)時(shí)の寫真展示會(huì)、桜の植樹などのイベントが行われたのである。これらの桜の苗樹が植えられた當(dāng)初は弱弱しく見え、しっかりとこの異國(guó)の地に根付いて生きられるかどうかもわからず、みんな心配でならなかったそうだ。でも、それから2、3年しないうちに、桜はその強(qiáng)い生命力で私たちを驚かせてくれた。昨年の春から淡い色の花々を咲かせるようになったのだ。今まで気づかなかった日本の新しい魅力――桜の力を再確認(rèn)した。
寒さの中で一生懸命に咲く小さな桜の花たちは、人生の路に迷ったり、失戀で落ち込んだり、就職難で悩んだりしている學(xué)生たちに、頑張るための力を與えてくれる。本當(dāng)にすごい生命力の現(xiàn)れだと思う。そして、この生命力は間接的に、福島の地から受け取っているのではないか、とも私には感じられる。東北大震災(zāi)の発災(zāi)をきっかけとした縁の連続により、私の大學(xué)から福島に訪問(wèn)団が行き、桜の苗樹が鳩山氏の手でこの地に植えられ、根付き、やがて花を咲かせはじめる、という奇跡のようなことが起こったからだ。日本の福島県に行ったことすらない上海人の私が、そのおかげで、福島との縁を感じるようになった。私は、何かそこに意味があるような気がしている。やはりそこに、縁というものの不思議な力を思わずにはいられないのだ。
その後、大石君は、次のような提案をしてくれた?!袱猡筏扦毪胜?、今度の訪中の時(shí)、僕たちもこの辺に桜を植えたいなあ。桜の花は日本のシンボルだから、このセンターの趣旨にも合ってる。春、花見をすれば、友好の輪がもっと広がるんじゃないかな?」。私は「ぜひそうしたいですね」と答えた。今も私は、桜の苗樹を持って大石君が再びこの大學(xué)を訪れる、という縁を、心のどこかで待ち続けている。桜には、私と日本を結(jié)び付ける不思議な力がある。そして、そうした縁は、私がまだ知らない多くの花々を、中日交流のいろいろな分野で咲かせていくに違いない。(提供/日本僑報(bào)社?編集/北田)
※本文は、第十四回中國(guó)人の日本語(yǔ)作文コンクール受賞作品集「中國(guó)の若者が見つけた日本の新しい魅力」(段躍中編、日本僑報(bào)社、2018年)より、丁雯清さん(上海理工大學(xué))の作品「桜の力」を編集したものです。文中の表現(xiàn)は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報(bào)社の許可を得て掲載しています。
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