黃 文葦 2019年4月28日(日) 10時0分
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平成の終わりに、平成を懐かしく回想したい。中國から日本へ、暮らす空間が大きく変わり、心の中で最も変化を感じたのは「時間の感覚」である。
平成の終わりに、平成を懐かしく回想したい。平成12年(2000年)、私は留學(xué)するために日本に上陸した。最初から「平成不況」という言葉をよく聞いていた?!覆粵r」だと言われても、私の目から見たら、日本中どこでも新鮮さが溢れていた。中國から日本へ、暮らす空間が大きく変わった。心の中で最も変化を感じたのは「時間の感覚」である。
日常生活の中、「時間のカタチ」がはっきり見えるようになった。つまり、日本と中國、時間の感じ方が違う。
いつでも、どこに行っても、時間を気にする。電車の時間?授業(yè)の時間?約束の時間…日常の中、はっきり時間概念が體の中に染み込まれてきた。時間をきちんと手帳の中に「収納」している。かつてサラリーマンの親戚がある仕事習(xí)慣を教えてくれた?!高W刻するのはいけないので、取引先企業(yè)を訪問する際に、いつも予定の時間の10分前に到著、その會社の外で待って、ちょうど時間になったら、入る」ということであった。
因みに、中國の連続ドラマは毎日放送、日本の連続ドラマは週に一回放送される。長い間日本ドラマに熱中していた私が、一週間の間、いつもドラマの內(nèi)容を味わっている。あっという間に、ドラマのつづきが見られる。そして、日本での時間の流れが中國より速いと感じる。
十?dāng)?shù)年経っても記憶が褪せない。夜10時20分、私にはこの時刻は獨特な意味を持つ。留學(xué)生時代、かつてパンの工場でアルバイトをしていた。夜10時20分、バイトが終わる時間であった。何故中途半端な20分かというと、バイト先から駅までちょっと遠(yuǎn)いので、バスを利用する。夜最終の10時40分のバスに乗るため、私たち學(xué)生バイトは10時20分に仕事を終わらせる。今思うと、バイト先はとても自由な雰囲気があったようで、よくアルバイトたちの都合に合わせてくれた。
パン工場の中、どこの壁にも時計がかけられている。人々がいつも時間を意識する。毎日定時に粉を丸め、定時にパンを焼き、定時にパンを包裝する。パンも遅刻しない。そして、時間通りのパンの生産が順調(diào)に進(jìn)む。
さらに、日本で初めてしたアルバイトで「時給」という概念に馴染んだ?!笗r間はお金」であることを切実に悟った。
日本で感じる時間概念には立體感がある。時間が心の空間を作り上げる。毎日、同じ時間に出かける。同じ時間に同じ人達(dá)に會い、同じ事をする。同じ時間に絶えず繰り返し現(xiàn)れる人と事が記憶の奧に刻まれる。私は「10時20分」という時刻を思えば、そのアルバイト先に関するあらゆる記憶がよみがえるわけである。
子供の時に観た「三人家族」という日本のドラマを今でも覚えている。名優(yōu)の竹脇無我と栗原小巻が演ずる二人の男女は毎日同じ時間に電車で遭遇し、そして、戀の物語が始まった。日本に來てから分かったことだが、時間に正確すぎる日本の電車のおかげで、電車戀愛のドラマが生まれるわけである。
時間をちゃんと掌握し、すべてを予定通り行う。生きることに関して、自ら手配できるではないか。時間を上手く區(qū)切り、人が自分のいのちを運営する。日本人の長生きの秘訣について、いろいろ言われるが、生活リズムを整えて、時間をしっかり管理できることも長生きの秘訣の一つではないかと私は自分なりに推測している。
20年近く日本と中國の間を行き來してきた。いつも日本と中國で感じられた時間感覚を心の中で吟味する。近年、中國人の歩くスピードが段々速くなってきた?!赶姑Α梗à浃郡椁嗣Δ筏工耄─趣いρ匀~が流行し、「時間はどこへ行ってしまったのか」(時間到哪兒去了)という歌がヒット曲になった。この曲が大勢の人達(dá)の共鳴を得たことから、中國人の時間管理があまりにずさんすぎると分かった。日常生活でも仕事でも、融通性とランダム性が強いが、混亂も生じやすい。時間の扱い方がわかれているので、日本人と中國人の行動パターンが違うわけである。
まもなく令和時代がやってくる。和暦?元號がある日本は、ある意味でほかの西暦だけ使われる國と違って、二つの時間軸を重ねて、歴史を作る。
「今を生きる」という言葉が大好きである。一分一秒を?qū)g感して、新時代を生きよう。
■筆者プロフィール:黃 文葦
在日中國人作家。日中の大學(xué)でマスコミを?qū)煿イ贰I國のマスコミに従事。十?dāng)?shù)年間マスコミの現(xiàn)場を経験した後、2009年から留學(xué)生教育に攜わる仕事に従事。2015年日本のある學(xué)校法人の理事に就任?,F(xiàn)在、教育?社會?文化領(lǐng)域の課題を中心に、関連のコラムを執(zhí)筆中。2000年の來日以降、中國語と日本語の言語で執(zhí)筆すること及び両國の「真実」を相手國に伝えることを模索している。Facebookはこちら「黃文葦の日中楽話」の登録はこちらから
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