中國メディアの中國新聞社は2019年5月4日付で、スマートシティーの建設(shè)に取り組んでいる都市は全世界で1000カ所あり、その半數(shù)の500カ所が中國に集中していると紹介する記事を発表した。ただし、実情は「スマート」でない場合も多いという。

記事は、米會計事務(wù)所で調(diào)査結(jié)果の発表などもしばしば行っているデロイトのまとめとして、全世界でスマートシティ建設(shè)に取り組んでいる都市は「先進國の老舗である歐州では90カ所、米國はわずか40カ所、中國の隣國である日本と韓國は合計してもたった15カ所」と紹介。

中國では、都市にさまざまなランクを設(shè)けている?！父窀钉薄工趣筏谱瞍馍悉胜韦甘　工韧瘠沃醒胫陛犑肖?、省の下に置かれるのが地級市、地級市の下に置かれるのは県級市だ。それとは別に、地級市ではあるが、省に準じる扱いを受ける都市として副省級市がある。中央直轄市は全國で4カ所、副省級市は15カ所だ。

記事によると、中央直轄市と副省級市はすべてスマートシティーの建設(shè)に取り組んでおり、地級市は76％、県級市は32％が取り組んでいる。スマートシティーを目指す都市は増え続けているという。

また、14年におけるスマートシティー関連市場の規(guī)模は7600億元（約12兆5500億円。19年5月5日現(xiàn)在の為替レートによる。以下、同じ）だったが、16年には1兆元（約16兆5100億円）を突破し、17年には6兆元（約99兆500億円）に達した。22年には25兆元（約412兆7300億円）に達すると見込まれているという。

スマートシティーの基本的な考えとはAT（人工知能）やIoT（モノのインターネット）などの新技術(shù)や官民データの活用などをエネルギー利用や生活インフラの管理に用いることで、生活の質(zhì)や都市の運用やサービスを向上させることだ。日本では環(huán)境負荷の低減が強調(diào)されることがある。中國では住人の聲を行政に生かすシステムづくりが重視されることが多い。

スマートシティーは中國語で「智慧城市」と訳されている?！弗攻蕞`ト」の中國語訳が「智慧」で、「城市」は「都市」の意だ。記事は「智慧城市に“智慧”がない現(xiàn)象が普遍的に存在する」と指摘。例えば、中國では多くのスマートシティーが、「マンホールの蓋がない」「ごみが積み上げられている」「道路が冠水している」など、住民から寄せられた身の回りの問題を受けつけ、當局側(cè)による処理の全過程を透明化するなど、市民參加型の行政サービスの実現(xiàn)を謳っている。

ところが実際には、住民からの解決の要望の実現(xiàn)率が極めて低い場合がある。IT技術(shù)を活用したと言っても、いずれかの段階では「人を介する」ことが必要になるが、擔當者が別の仕事との兼任であるなどで、手が回らないことが原因だという。

記事は、政府がスマートシティー化を「強引」に進めようとしてもよい効果は出にくい。その背景には都市管理の複雑な問題があり、一挙に解決することが難しいことがあると論じた。結(jié)果として、當局が実施したスマートシティー化を庶民が実感することは少ない。中國スマートシティ発展センターの単志広主任は、「市民の感覚を調(diào)査して、市民が満足を?qū)g感しているかどうかという観點から、スマートシティー建設(shè)の健全な発展を促進してほしい」と述べたという。

また、スマートシティーの建設(shè)には、各種データを集積していわゆるビッグデータを構(gòu)築することが不可欠だが、データの収集と使用の合法性についても問題がある。

専門家からは、「データ統(tǒng)合の重點は、どのように利用するかであり、データをどのように資産化するかだ。その中核になるのは明確なビジネスモデルの構(gòu)築だ」という指摘があるという。記事は、國內(nèi)外の経験によれば、スマートシティー?プロジェクトが失敗する場合の多くの原因は、スマートシティーのシステムが創(chuàng)造する価値が少なすぎ、維持のために必要な費用と資源が多すぎることと指摘した。（翻訳?編集/如月隼人）