中國(guó)ではこれまで、自國(guó)のJ-20（殲-20）ステルス戦闘機(jī)に射程300キロメートルの空対空ミサイルを搭載すれば、米國(guó)の早期警戒機(jī)にとって脅威になるなどの論調(diào)の記事が発表されてきた。しかし中國(guó)メディアの新浪網(wǎng)は5日付で、米國(guó)はすでに対策を編み出したと論じる記事を発表した。

早期警戒機(jī)または早期警戒管制機(jī)と呼ばれる機(jī)種は、大型レーダーなどを搭載し、一定空域內(nèi)の敵性?友軍機(jī)などの空中目標(biāo)を探知し、友軍を指揮する任務(wù)を擔(dān)う（以下、早期警戒機(jī)とする）。米軍は早期警戒機(jī)を利用するシステムを早くから完備した。米軍が仮に早期警戒機(jī)を撃墜されれば、軍の航空任務(wù)は極めて深刻な打撃を受ける。

一方、中國(guó)軍も米軍などを想定し、早期警戒機(jī)の破壊により相手側(cè)の作戦を水泡に帰す方策を研究してきた。例えば新型のPL-15（霹靂-15）空対空ミサイルは、性能などが公表されていないものの、射程は控え目の見(jiàn)積もりでは150キロメートルで、300キロメートルとする見(jiàn)方もある。PL-15の第一の標(biāo)的と考えられるのは空中給油機(jī)や早期警戒機(jī)など迅速な飛行ができない航空機(jī)だ。これらの機(jī)種の安全が確保できなければ、米國(guó)の航空作戦は、そもそも成立しないことにもなりかねない。

なお、PL-15はJ-20への搭載を前提に開(kāi)発されたとされる。

しかし記事は、米國(guó)は早期警戒機(jī)として使用しているE-3シリーズやE-2シリーズの性能向上をもはや考えておらず、次世代型のE-10の開(kāi)発も中止したと紹介。その理由として、早期警戒機(jī)は出動(dòng)させず、複數(shù)のF-35によるデータリンクにより情報(bào)を共有することで事実上の「バーチャル早期警戒機(jī)」を構(gòu)築する試みを始めていると論じた。すでに、4機(jī)のF-35を利用することで、E-2D早期警戒機(jī)に匹敵する性能を発揮させているという。

記事は続けて、複數(shù)のF-35を利用すれば、仮に1機(jī)が破壊されても、他の機(jī)を利用することで、同様の効果を維持することが可能と論じた。

ステルス技術(shù)とは、照射されたレーダー波の反射を少なくすると同時(shí)に、レーダー波の反射を照射元方向からそらせて、探知されにくくする方法による。記事は、複數(shù)のF-35を「バーチャル早期警戒機(jī)」に仕立てた場(chǎng)合、レーダー波を発射したF-35自身が反射波を探知できなくても、別の位置を飛行するF-35がキャッチすることで、相手側(cè)のステルス性を大きく減じると紹介した。

ただし、早期警戒機(jī)の必要性が消滅するわけではないとした。早期警戒機(jī)による管制?指揮や電子戦の能力は他に代えがたい長(zhǎng)所があり、また、戦闘機(jī)のデータリンクだけに頼ったのでは、相手の電波妨害に耐えられるか同課には疑問(wèn)が殘るからという。ただし、早期警戒機(jī)にとって危険の高い空域での作戦や、早期警戒機(jī)が破壊された狀況において「バーチャル早期警戒機(jī)」という選択肢を持つことで、空域での優(yōu)勢(shì)を最大限に維持することが可能という。

記事は最後の部分で「バーチャル早期警戒機(jī)」について、「米國(guó)の専売特許ではない。われわれも、関連技術(shù)の基礎(chǔ)を持っている」と主張。今後のレベルアップにより、J-20を同様に使用することも可能と論じた。（翻訳?編集/如月隼人）