2019年5月7日、米華字メディアの多維新聞は、トランプ大統(tǒng)領が中國からの輸入品2000億ドル（約22兆円）相當に課している追加関稅を今月10日に10％から25％へ引き上げる方針を示したことについて記事を掲載した。

記事は、追加関稅引き上げの理由を「米國経済の好調(diào)さ」にあるとしている。今月3日に公表された米國の失業(yè)率は3．6％まで下がり、この50年間で最も低水準となった。また、19年第1四半期のGDP成長率は3．2％で、経済學者の予測した數(shù)値を上回った。記事は、「これらの理由から、トランプ大統(tǒng)領は貿(mào)易戦爭が米國にとって不利益をもたらすという世論の聲を跳ねのける材料が整ったと考えたようだ。中國と合意に達しても良いが、達さなければ『より良い』との考えだ」と論じている。

また、「日本や歐州はこれに懸念を示しているが、トランプ大統(tǒng)領はツイッター上で『米國は中國に対する貿(mào)易赤字が5000億ドル（約56兆円）を占めている』と反撃。中國以外にも、日本とインドも貿(mào)易戦爭の対象國となっている」と伝えている。

記事は、「米國は日本に対しても鉄鋼製品への関稅課稅や日本からの輸入車に最大25％の関稅をかけることを一方的に要求している」と紹介。安倍首相がトランプ大統(tǒng)領に対し強硬な態(tài)度を示し、「日本は私（安倍首相）が在任中、米國での投資額が最も多い國だ」と反論したことを伝えた。

また、「EUはさらに強硬な態(tài)度に出ている」とし、「トランプ大統(tǒng)領はヨーロッパの航空機メーカー『エアバス』に対するEUの補助金によって、米國の『ボーイング』が損害を受けているとして厳しく批判している。また、米國は110億ドル（約1兆2000億円）規(guī)模のEUからの輸入品に関稅を上乗せする方針を示していて、貿(mào)易をめぐる対立が激しくなっている。これに、EUは米國からの輸入品に200億ユーロ（約2兆4700億円）の関稅をかける対抗策をすぐさま打ち出した」と紹介した。

記事は「上述のような狀況でも、トランプ大統(tǒng)領は『米國を劣勢にまでは立たせない』と踏んでいるかもしれない。しかしその奧深くにある問題を軽視している」と指摘?！该讎蜧DP成長率は表面上予想を上回ったように見えるが、19年度第1四半期は臨時的に追加されたプロジェクトが多かった。これらを除くと、実際の成長率は1．2％しかない。さらに、國內(nèi)の個人消費にもやや疲れが見えている。失業(yè)率は低水準を更新したが、國民の労働參加率も低下しているのだ」と説明した。

その上で、米國を除く國々の協(xié)力狀況を紹介。このところ、EUと中國は連攜を深めている。西ヨーロッパの3カ國が中國提唱の「一帯一路」に參加することを表明した。また、日中関係も回復傾向にある。安倍首相は「一帯一路」への協(xié)力姿勢を明確に打ち出しており、中國からは日本が主導する新経済協(xié)定（CPTPP）への參加を提案する聲も出ている。記事は、「この狀態(tài)が続けば米國に打撃を與えるだろう」と警鐘を鳴らしている。

そして最後に、「トランプ大統(tǒng)領のやり方で得をするのは大統(tǒng)領本人であり、米國ではない」と指摘した。（翻訳?編集/和田）