Record China 2019年5月23日(木) 9時40分
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中國メディア?人民日報は21日、ライブ動畫の人気配信主だった呉永寧(ウー?ヨンニン)さんが高層ビルから落下し死亡した事故について、遺族が動畫配信サイトに対し起こしていた訴訟に判決が下ったと報じた。
亡くなった呉さんは2017年から中國のライブ配信サイト「花椒直播」で、命綱をつけずに高層ビルの先端に登ったり、ビルの縁からぶらさがったりするなど、非常に危険度の高いパフォーマンスをする動畫を配信していた。記事によると、呉さんの動畫は累計3億回以上再生され、フォロワーは100萬人ほどいたという。しかし同年11月、呉さんは湖南省長沙市にある高さ約260メートルの高層ビル、華遠國際中心で動畫を撮影していた際、転落死した。
現(xiàn)地メディア?長沙晩報によると、呉さんは元俳優(yōu)という経歴を持ち、動畫の投稿は病気の母の治療費を捻出するためだったそう。當時のチャレンジも成功すれば多額の賞金が手に入るはずだったという。人民網(wǎng)の記事によると、呉さんの家族は配信サイトの運営會社に対し、「彼の動畫が撮影に危険度を伴うものと知りながら、サイトの知名度や評判を上げて利益を増やすために彼の行動を止めず、動畫を削除したりアカウントを凍結したりするといった対応も取らなかった」として運営會社を提訴し、6萬元(約96萬円)の賠償を求めた。
これに対して運営會社は、「呉さんが投稿していた動畫の內(nèi)容も法律で禁止されているものではなかったため、法的な義務は発生していなかった」「運営側の立場から呉さんに自分の能力を越えた挑戦や不得意なことをするよう指示したことはなかった」と反論した。
記事によると、この案件に対する判決が21日、インターネット事件を集中的に管轄する北京のインターネット法院で下された。判決では、「サービス提供者は同時にインターネット空間の管理者、運営者ならびに主催者として、特定の狀況下ではユーザーに対し一定の安全を確保しなければならない」とし、「配信サイトはサービス提供者として呉さんと利益を共にする関係にあり、安全を保証する義務があった。呉さんが配信していた動畫の撮影には非常に大きな危険が伴っており、配信サイトはかつて呉さんをPRに起用していたことからも、その危険性を十分に認識していたことが伺える。危険な結末になることも予測できたはずなのに、動畫削除といった対応を取らなかったことは、安全保証義務を十分に果たしていたとは言えない」と運営會社側の責任を認めた。
一方で、「最も重要な責任を負うべきは呉さん自身であった」として、運営會社に3萬元(約38萬円)の支払いを命じた。
今回の判決を受けて中國のネットユーザーからは、「母親のためといっても、死んでしまうなんて元も子もない。彼の冥福を祈る」といった聲や、「配信サイトと配信主は、相互に支え合う関係でないといけない」「彼の生前のチャレンジには賞金が支払われていたのに、亡くなってもこれだけの賠償しかしないのは理不盡だ」などといったコメントが寄せられた。
ほかにも、「手遅れになる前に、流行している早食い動畫も禁止すべきだ。いつか食べ物をのどに詰まらせる人も出るかもしれない」と警告する聲もあり、これに対しては「日本ではすでに先月、女性ユーチューバーが早食い動畫の配信中にもち米をのどに詰まらせて死亡する事故があった」と指摘するコメントも上がった。(翻訳?編集/巖谷)
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