1930年、日本統(tǒng)治下の臺(tái)灣。中部山間部の町?霧社で、原住民のセデック族が武裝蜂起し、日本人130人以上を殺害した。日本側(cè)は大軍を派遣して鎮(zhèn)圧。セデック族ら1000人以上が命を落とした――。

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植民地時(shí)代の臺(tái)灣で起きた大規(guī)模抗日蜂起「霧社事件」。靜かな町が血で染まった慘事を、臺(tái)灣の魏徳聖（ウェイ?ダーション）監(jiān)督は2部作?計(jì)4時(shí)間36分の大作で描いた。日本公開に合わせたインタビューで、ウェイ監(jiān)督は「憎しみをどう解消するか。なぜ事件は起きたのか。當(dāng)時(shí)の視點(diǎn)で見つめ、考えてほしい」と話した。

日本の圧政にたまりかねたセデック族の長(zhǎng)モーナ?ルダオは、一族の若者約300人を率いて武裝蜂起した。學(xué)校の運(yùn)動(dòng)會(huì)で日本人を襲い、女性や子供も慘殺。日本側(cè)も徹底的な鎮(zhèn)圧作戦に出た。日臺(tái)間にとげのように殘る負(fù)の記憶を、果たして日本人がどうみるか。監(jiān)督は「実は不安だった」と打ち明ける。日本初上映となった昨春の大阪アジアン映畫祭。監(jiān)督はスクリーン脇から、そっと場(chǎng)內(nèi)をうかがった。上映が終わって一斉に拍手が上がる。ロビーでポスターを?qū)懻妞藚Г幛胗Q客を見て、やっと肩をなで下ろしたという。

當(dāng)時(shí)の狀況説明から暴力シーンまで、描寫はリアルに徹した。セデック族が伝統(tǒng)とする首狩りの儀式。反旗を翻された日本軍の容赦ない鎮(zhèn)圧作戦。繰り返される殺りくシーンには、臺(tái)灣でも批判の聲が上がった。監(jiān)督は「周囲から『もう少し控えめに描いて』との意見も出たが、できなかった。霧社事件は血なまぐさいものなのだ。だからこそセデック族の『首を狩って、魂を血で洗い清め、虹の橋を渡る』信仰をきちんと紹介する必要があった」と話す。

民族と民族、文化と文化が出合った時(shí)、時(shí)に衝突が起きる。監(jiān)督は「文化の強(qiáng)弱」と表現(xiàn)した?！敢话悚宋幕瘟Δ瑥?qiáng)いことが『文明的』で、弱いことが『野蠻』だとされる。しかし、力で文化を強(qiáng)制してはならない」と強(qiáng)調(diào)する。

「たとえば私の服が時(shí)代遅れで、格好が悪ければ批判して構(gòu)わない。しかし、私の存在を否定してはだめだ。他者の価値観や信仰を否定した時(shí)、衝突が起きる。映畫には完全な善人、完全な悪人は出てこない。絶対的に良い文化などない。異なる価値観を認(rèn)め、真摯に向き合った時(shí)、互いを理解できるのではないか」

4月19日、早稲田大學(xué)で開かれた試寫會(huì)。満場(chǎng)の客席を前に、監(jiān)督は語りかけた?！笗r(shí)代はさまざまな過ちを犯します。何が正しく、何が悪く、何が良く、何が悪いか。歴史の上では斷言できません。二つの民族の憎しみを解消するために、この映畫をぜひ受け入れてほしいと思います」（文?阿部陽子）

「セデック?バレ」（2011年、臺(tái)灣）

監(jiān)督：魏徳聖（ウェイ?ダーション）

出演：林慶臺(tái)（リン?チンタイ）、大慶（ダーチン）、安藤政信、馬志翔（マー?ジーシアン）、ビビアン?スー（徐若［王宣］）、木村祐一、羅美玲（ルオ?メイリン）、ランディ?ウェン（溫嵐）

2013年4月20日、渋谷ユーロスペース、吉祥寺バウスシアターほかで全國順次公開。「第一部：太陽旗」「第二部：虹の橋」同時(shí)上映。作品の詳細(xì)は公式サイトまで。http：//www．u-picc．com/seediqbale/

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