米國の要請に基づきカナダで身柄を拘束された中國の通信機(jī)器大手?華為技術(shù)（ファーウェイ）の孟晩舟?最高財務(wù)責(zé)任者（CFO）の釈放を求め、「中國政府がカナダ産豚肉の検査を強(qiáng)化した」とロイター通信が報じた。カナダの業(yè)界団體は「壊滅的な影響が及ぶ」と懸念している。

ロイター通信によると、今年第1四半期のカナダの中國向け豚肉および豚肉製品の輸出は2億1500萬カナダドル（1億6050萬米ドル、約175億円）に上っている。カナダにとって中國は第3位の輸出市場だった。

中國政府は米國が引き渡しを要請している孟晩舟CFOの即時釈放をカナダに要求。既にカナダ農(nóng)業(yè)大手のリチャードソン?インターナショナルからのキャノーラ（菜種）輸入を認(rèn)めない決定を下したほか、カナダの2カ所の養(yǎng)豚場に対する輸出認(rèn)可を一時停止している。

菜種の輸入禁止についてはファーウェイ問題への報復(fù)とも取り沙汰されたが、中國外交部は検疫上の理由による措置だったことを明らかにした上、「害蟲などが相次いで見つかっており、1社の輸入品で特に問題が深刻だった」と言及。報復(fù)との見方を否定していた。

ロイター通信が入手したカナダ農(nóng)務(wù)省の通知によると、中國のカナダ大使館は中國稅関職員がカナダ産豚肉と豚肉製品の入ったコンテナすべてを開き、場合によっては中身を全部検査するとの連絡(luò)を受けた。中國當(dāng)局は「豚肉出荷に関する最近の法令順守違反の事例」を理由に挙げるとともに、アフリカ豚コレラ（ASF）のリスクや密輸対策に関連した措置と説明したという。

カナダポーク協(xié)議會は、検査強(qiáng)化は食品安全よりも書類の不備に関係していると指摘。食肉加工大手が加盟するカナダ食肉協(xié)會（CMC）は加盟社に対し、輸出基準(zhǔn)の順守を徹底するよう促した。加盟社へのメッセージは「わずかな『法令順守違反』でも中國向け食肉輸出全體を危機(jī)にさらす可能性があり、そうなればCMC全加盟社に壊滅的な影響が及ぶ」と憂慮している。

輸出入品をめぐって中國政府は2010年9月に沖縄県?尖閣諸島沖で起きた中國漁船と海上保安庁の巡視船の衝突事件後、公務(wù)執(zhí)行妨害などの疑いで逮捕された漁船船長の釈放を求め、蓄電池や磁石の性能向上などに利用されるレアアースの日本への輸出を事実上、止めた。理由は通関業(yè)務(wù)の厳格化だった。

中國ではASF感染が拡大しており、中國農(nóng)業(yè)農(nóng)村部が前月公表したデータによると、國內(nèi)で飼育されている雌豚の頭數(shù)は4月に前年同月から22．3％減少した。こうした中での検査強(qiáng)化について、中國の盧沙野?駐カナダ大使は「報復(fù)措置ではない」と強(qiáng)調(diào)。中國のテレビ局に対し、「當(dāng)局は常に法律に沿って、科學(xué)的なアプローチを根拠に措置を講じている」と述べた。（編集/日向）