2013年5月1日、世界金融危機は発生から5年間で、世界経済?金融に甚大な打撃を與えた。中國國內(nèi)外の専門家は人民日報の取材に「関係國が打ち出した財政、金融政策によって危機はある程度緩和されたが、その悪影響は徐々に顕在化している。世界の経済?金融構(gòu)造は深いレベルの調(diào)整が進(jìn)んでおり、強く重視する必要がある」との見解を示した。

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■危機の影響を受けない國はない

中國社會科學(xué)院アジア太平洋?グローバル戦略研究院の李向陽（リー?シアンヤン）院長は「影響の程度と範(fàn)囲から見て、今回の危機は過去100年で最も深刻なものだ。仮想経済も実體経済も免れることはできず、特に先進(jìn)國経済の中核である金融業(yè)は最大の打撃を被った。また、経済グローバル化の下で各國の経済は相互依存を強めており、危機の外に身を置くことのできる國はない。このため経済回復(fù)は緩慢なプロセスとなることが決定づけられている」と話している。

シンガポールのターマン副首相兼財務(wù)相、國際通貨金融委員會（IMFC）議長は「金融危機は単なる銀行と公共部門の財務(wù)危機ではなく、社會的、政治的危機でもある。最も厳しい問題は雇用だ。先進(jìn)國には長期間無職の層が出現(xiàn)し、新興國と途上國も大量の若者のための雇用創(chuàng)出という試練に直面している」と指摘した。

米國の経済分析?諮問機関「IHS Global Insight」のアジア太平洋地區(qū)チーフエコノミスト、Rajiv Biswas氏は「EU諸國は打撃を被った銀行の救済措置を講じたために、國の債務(wù)の膨張を招いた。EU諸國の経済回復(fù)が始まるのは緊縮財政を何年も続け、債務(wù)水準(zhǔn)が下がってからだ。アジア諸國は先進(jìn)國経済の疲弊の影響で外需が低迷し、輸出の弱含みが長期化して、経済成長は厳しい外的試練に直面する」と述べた。

■危機の後遺癥で各國のマクロ管理は難しさを増す

中國銀行戦略発展部副総経理、國際金融研究所副所長の宗良（ゾン?リョン）氏は「世界金融危機によって従來型の経済発展方式の欠陥が明らかになった。主要國は消費と借金に過度に依存しており、新興國と途上國の投資?輸出主導(dǎo)の経済成長モデルも持続不能だ。特に実體経済から逸れ、過度に仮想化した主要國の発展はなおさらに方向を誤っている。世界金融危機後、世界経済のリバランスを促すために多くの國々が様々な措置を講じたが、産業(yè)構(gòu)造調(diào)整の長期性、短期的利益と長期的利益の衝突によって、世界経済のリバランスは必然的に長期的プロセスとなる。各國は內(nèi)生的成長の原動力と制度づくりを加速し、持続可能な経済発展を?qū)g現(xiàn)する必要がある」と語った。

宗氏はまた「世界金融危機を前に、米歐日は空前の規(guī)模の財政出動による景気刺激策と量的金融緩和政策を立て続けに打ち出した。これは世界金融危機による打撃を緩和する作用を果たしたが、深刻な副作用ももたらした。財政政策の不適切な運用によっていくつかの國では政府債務(wù)が高止まりし、違約リスクが高まり続けている。IMF（國際通貨基金）の統(tǒng)計によると、2012年に先進(jìn)國の政府債務(wù)総額の対GDP（國內(nèi)総生産）比は第二次大戦後最悪の110％にまで上昇した。財政政策に窮した結(jié)果、様々な形の量的緩和政策を打ち出すこととなり、その規(guī)模も日増しに拡大している。これによって金融市場の流動性は改善したが、世界の通貨総量の膨張も招き、インフレ予想と資産価格バブルのリスクが生じ、各國のマクロ管理の難しさが増し、將來の金融危機の火種を殘した」と述べた。

■國際経済の運営制度にはなお調(diào)整が必要

李氏は「世界金融危機の形成メカニズムから見ると、現(xiàn)行の國際通貨制度、國際金融規(guī)制?監(jiān)督制度、國際金融運営制度のいずれにも逃れられない責(zé)任がある。現(xiàn)在までにこうした體制、制度の改革は一定の進(jìn)展を遂げたが、世界金融危機の後遺癥を根本から解決するにはまだまだ不十分だ。世界経済の成長力不足を克服するには各國が自國の経済発展方式を改革すると同時に、國際経済の運営制度を調(diào)整する必要がある」と指摘。

宗氏は「世界金融危機の影響に対処するため、中國は相応の政策を打ち出し、世界経済発展の重要なエンジンとなり、危機の緩和に重要な役割を発揮した。だが世界の調(diào)整と変革を前に、中國はさらに自発的な調(diào)整を行う必要がある。世界金融危機は様々な経済発展モデルにはそれぞれ強みと不足點があり、特定の発展モデルをそのまま用いるのではだめで、中國の特色ある経済発展のモデル、制度設(shè)計、理論革新を堅持しなければならない。中國は実體経済の発展と市場化改革の著実な推進(jìn)という方向性を堅持し、國內(nèi)経済構(gòu)造のモデル転換を加速し、中國経済のアップグレード版を築くと同時に、國際経済?金融構(gòu)造の変化に緊密に注目。世界から來るリスクと試練に対処し、國際社會でさらに大きな役割を発揮し、世界経済のリバランスにしかるべき貢獻(xiàn)を果たすべく努めるべきだ」と語った。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/NA?編集/內(nèi)山）