2019年6月12日、中國紙?環(huán)球時報によると、米紙ウォール?ストリート?ジャーナルはこのほど、「スマートフォンで支払い？中國ではもう古い」とする記事を掲載した。以下はその概要。

モバイル決済の普及において米國企業(yè)を一足飛びに追い抜いた中國のテクノロジー大手は現(xiàn)在、人々にスマホを使わずに単にスクリーンを見ることによって支払いをさせることを試みている。

中國の2大モバイル決済ネットワークであるアリペイ（Alipay）とウィーチャットペイ（WeChat Pay）をそれぞれ運(yùn)営するアント?フィナンシャルとテンセントは、獨(dú)自ブランドの顔認(rèn)証スクリーンを、販売スピードや効率性を高める手段として全國の小売店に売り込みをかけ、中國のキャッシュレス社會の次の段階で優(yōu)位を爭っている。

アナリストは「中國では顔認(rèn)証がかなり成熟した段階に発達(dá)しており、今後キャッシュレス取引の標(biāo)準(zhǔn)的機(jī)能として採用される可能性が大きい」と話す。

どちらの會社も、これまでにどれだけの小売店がこの新技術(shù)を採用したかを明らかにしていない。だがアリペイまたはウィーチャットペイを利用できる顔認(rèn)証裝置は、中國各地の自動販売機(jī)や食料雑貨店、病院でも目につくようになっている。

中國は、政府や企業(yè)による市民や従業(yè)員の監(jiān)視システムから公衆(zhòng)トイレのペーパーホルダーに至るまであらゆる場所に使われている顔認(rèn)証技術(shù)の開発の最前線を走ってきた。米フライドチキンチェーンKFCの杭州の店舗が中國國內(nèi)で初めてアリペイの顔認(rèn)証決済技術(shù)を?qū)毪筏埔詠?、中國大手ベーカリーチェーンの味多美はこの最新の決済裝置を300以上の店舗で導(dǎo)入している。味多美によると、顔認(rèn)証決済裝置はレジ係の仕事を60％以上効率化し、一部の店舗では顧客の70％以上が顔認(rèn)証による支払方法を選択しているという。

プライバシーへの懸念は潛在的な問題だ。中國支付清算協(xié)會が昨年行った調(diào)査によると、モバイル決済ユーザーの85％が顔認(rèn)証や指紋認(rèn)証などの生體認(rèn)証決済に前向きだった一方で、70％以上が最大の懸念として個人データの安全性を挙げている。

顔認(rèn)証裝置を使った決済について、利用者からは「鉄道の駅でボトル入り飲料水の代金を支払ったが手続きが面倒だった」などと期待したほどスムーズではなかったとの聲がある一方で、「すごく便利だ。スマホを家に忘れたりバッテリーが減ったりしてモバイル決済ができなくなる不安から解放される」などの好意的な聲もあるという。（翻訳?編集/柳川）