2013年5月7日、経済成長著しい中國で最も高額な紙幣は100元（約1600円）。自動車やブランド品などの高額商品も100元の分厚い札束で支払うしかないという不便な狀況だ。では、なぜ中國はもっと高額の紙幣を作ろうとしないのか？捜狐財経が伝えた。

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中國人は商品を購入する際に現(xiàn)金で支払う。數(shù)萬元、數(shù)十萬元、數(shù)百萬元の買い物でも100元札を使用するため、大量の現(xiàn)金を持ち歩かねばならない。一般人はスーツケースに紙幣を詰め込んで取引を行い、大企業(yè)は従業(yè)員に給料を支払うため、武裝したバンで大量の新札を輸送する。

中國で流通している紙幣は1元、5元、10元、20元、50元、100元の6種類で、すべて毛沢東が印刷されている。100元札は1988年に登場したが、當(dāng)時に比べて物価は50倍近く上昇したにもかかわらず、今でも最高額紙幣のままだ。その理由について、中國の経済學(xué)者や政府関係者は「インフレを招く恐れがある」としているが、米の経済アナリストの意見はこれと異なる。

米ワシントンのピーターソン國際経済研究所の研究員、ニコラス?R?ラーディ氏は「紙幣の額面が大きくなれば、中國で社會問題になっている政治腐?。A職）がさらに拡大する」と指摘。高額紙幣が流通すれば、賄賂として用意する現(xiàn)金の枚數(shù)が一気に減少し、攜帯も受け渡しも楽になるからだ。

大量消費や賄賂のために、中國は紙幣の増刷を続けている。中國は世界最多の造幣國家であり、紙幣の総數(shù)は世界全體の40％を占める。中國で流通している現(xiàn)金は、米國の5倍以上にもなる。米ドルの最高額紙幣は100ドル札で、日本円の最高額紙幣1萬円札とだいたい同じ価値だ。歐州ユーロの最高額は500ユーロ（約6萬5000円）で、これは約600ドルに相當(dāng)する。

「現(xiàn)金での支払いが一般的な中國は、1950年代の米國に似ている」と指摘するのは、ハーバード大學(xué)上海センターのジェフリー?R?ウィリアムズ氏だ。中國で現(xiàn)金は一般的な消費活動だけでなく、犯罪活動でも欠かせない存在である。さらに富裕層は稅金逃れのために現(xiàn)金を隠し、裏金作りに勵む。こうしたことから、中國紙幣の最大の功績は雇用の受け皿を提供している點にあるといえよう。紙幣を作っている中國印刷造幣総公司は80本の生産ラインを有し、傘下に印刷工場6社、製紙工場2カ所、製版所など関連企業(yè)3社、従業(yè)員3萬人以上を雇用しているからだ。（翻訳?編集/本郷）