2013年5月6日、臺(tái)灣聯(lián)合新聞（電子版）は、中國(guó)政府は大気汚染などへの影響が深刻な火力発電への依存を軽減するため、雲(yún)南省?怒江流域の水力発電所建設(shè)計(jì)畫を再開させたと報(bào)じた。これによって流域の自然や生態(tài)系が影響を受け住民數(shù)萬(wàn)人が移転を余儀なくされるだけでなく、ミャンマーやタイなどの下流域の國(guó)にも大きな影響を與える可能性がある。シンガポールの華字紙?聯(lián)合早報(bào)が伝えた。

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怒江は、チベットを源流として雲(yún)南省やミャンマーなどを経由してアンダマン海へ注ぎ込む全長(zhǎng)約3000kmの河川である。流域は峽谷や原始林に囲まれ、7000種を超える植物やユキヒョウ、レッサーパンダ、キンシコウなど數(shù)十種類の希少種や絶滅危懼種の動(dòng)物や魚類が生息し、「三江併流」として世界自然遺産にも登録されている。(※三江：雲(yún)南省內(nèi)を流れる金沙江（長(zhǎng)江支流）、瀾滄江（メコン川上流）、怒江（サルウィン川上流）の3河川を指す)

しかし、同流域は地震が頻発する地區(qū)で地質(zhì)が脆弱なため、ダムや水力発電所が建設(shè)されれば、生態(tài)系の破壊だけでなく下流域の住民にも深刻な影響を及ぼす可能性が高い。そのため、2004年には溫家寶（ウェン?ジアバオ）首相（當(dāng)時(shí)）が建設(shè)計(jì)畫の中止を命じた。

しかし、溫首相が退任した今年3月、建設(shè)計(jì)畫は復(fù)活。大気汚染などの環(huán)境負(fù)荷を重く見た中國(guó)政府が、2020年までに全國(guó)の電力供給量の15％を化石燃料に依存しない発電とする目標(biāo)を定めたためである。専門家は「國(guó)內(nèi)の巨大な電力需要を鑑(かんが)みれば、當(dāng)局が怒江流域の生態(tài)系などへの影響を考慮して計(jì)畫を中止する可能性は小さい。従來(lái)は13カ所とされたダム建設(shè)計(jì)畫を5カ所に削減するにとどまるのみ」と指摘する。

現(xiàn)地の住民も「政府は雲(yún)南省內(nèi)に4カ所、チベット自治區(qū)に1カ所、計(jì)5カ所のダムを建設(shè)する計(jì)畫のようだ」と証言する。計(jì)畫が実現(xiàn)されれば、怒江流域の豊かな自然環(huán)境は二度と戻らなくなる。

中國(guó)政府はこれ以外にも、全國(guó)で多數(shù)の水力発電所建設(shè)を計(jì)畫しており、完成すればその総発電量は米國(guó)の水力発電量の2倍以上に達(dá)する。これらの計(jì)畫の多くが、下流域のインドやカザフスタン、ミャンマー、ベトナムの水供給や農(nóng)業(yè)?漁業(yè)に影響を與えるため、自然環(huán)境や生態(tài)系の破壊とともに、今後はこれらの國(guó)々との緊張の高まりも避けられそうにない。（翻訳?編集/HA）