巖田宇伯 2019年6月17日(月) 21時40分
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その昔、1ドル360円時代、かつて海外旅行が高嶺の花であったころ、世界各地の観光地では絵葉書の他に風光明媚な景色のスライドフィルムがお土産として売られていた。
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●昔の観光地定番土産「スライドフィルム」
【その他の寫真】
つい最近100萬人デモで話題となった今も人気の旅行先香港。書店に行けば臺灣と並んで何種類もの観光ガイドが販売されている。中華圏観光地として鉄板人気といったところであろうか。
その昔、1ドル360円時代、かつて海外旅行が高嶺の花であったころ、香港やグアムは手近な訪問先として人気の観光地であった。子供の頃、親戚が念願の初海外旅行として香港に行き、土産の絵はがきとともに散々自慢された記憶がある。
當時、世界各地の観光地では絵葉書の他に風光明媚な景色のスライドフィルムがお土産として売られていた。これをみやげに買って、帰ったら親戚や友人を集め、スライド上映會をしたものだ。今ならスマホの畫像を見せて自慢するような行為に近い。
●近所で香港のスライドフィルム入手
自宅近くに卸売市場がある。東京でいえば、いろいろ騒ぎとなった 豊洲市場のような生鮮食品卸売市場である。もちろん田舎の小規(guī)模な卸売市場であるが、事業(yè)拡大なのか、あるいは起死回生の手なのか、直販スーパーを展開するなど一般小売も手がけている。
この卸売市場の面白いところは、毎月第2土曜日曜に、今は使わなくなった古い冷蔵倉庫で骨董市を開催しているということだ。また、常設リサイクルショップは毎週末営業(yè)となるものの、タイのトゥクトゥクや古いミゼット3輪車を看板代わりにし 、なかなか他のリサイクルショップで見かけないような珍品を販売しているが、いかんせん冷蔵倉庫の骨董市同様、誰にも知られておらず 、筆者としてはせっかく見つけた超穴場なのでなんとか存続して欲しいところだ。
筆者は近所に住んでいるにもかかわらず、初めてこの卸売市場を見に行ったのだが、全く骨董市のことは知らず、 話を伺ったところすでにこのイベントに取り組んで數(shù)年経過とのことであった。 その常設リサイクルショップを物色している際、偶然古い香港のスライドセットを発見し購入した。
入手したものは20カットづつそれぞれ香港の夜景、晝景が撮影されたもの。スライドフィルムのみならず簡単なビューワーとセットになったものである。(畫像1、2、3、4)
クラシックカメラ店をやっている知人の話によると、古いお宅に買取に行くとちょくちょく出てくるものだそうで、當時の香港土産としては、皆さん必ず購入した定番品であったようだ。
●色ぬけした香港の景色をユルく鑑賞
前置きが長くなったが、さっそくスライドを見てみよう。せっかくなので、付屬の簡易ビューワーではなく、本物のスライドビューワーで光を當て、接寫してみた。どうも付屬のビューワーはプラスチックでできたオレンジ色の本體が光を通し、すべて赤かぶりしてしまいセピア色に変色したモノクロ寫真を観ているようで具合が悪い。映っているクルマやファッション、通りの様子からすると1970年代からギリ80年代前半のようだ。スライドフィルム自體が40年ほど経過しているので、かなり色味が抜けてしまっているが、それもまた味である。
まずはビクトリアピークのケーブルカー。(畫像5)車両がかなり古いのが見て取れる?,F(xiàn)在のレトロ風車両よりもいい感じだ。次にホテルレパルスベイ、當時は低層で背後の山がまる見え。(畫像6)そして、現(xiàn)在は數(shù)多くの豪華クルーザーが係留されているアバディーン、當時は水上生活者や漁船のボロい船ばかりである。(畫像7)
おなじくアバディーンの夜景、有名な水上レストラン「ジャンボキングダム」の當時の様子。(畫像8)建物自體はあまり代り映えがないが、背後の景色はスカスカだ。続いてネイサンロードの夜景、(畫像9)當時でも「100萬ドルの夜景」と呼ばれた香港、その名はいまも健在である。最後に「ティーハウス」とマウントにキャプションのあった夜景。(畫像10)筆者はあまり香港に詳しくないので、場所の特定が困難であるが、このようなキャプション不備のものも2割ほどある。
このスライドセット、香港マニアは一度チェックしてみてはいかがだろうか?調べてみたところこの香港スライドセット、常にヤフオクに出品されている。相場は1000~2000円といったところだ。また、當時の世界各地の観光スライドフィルムは、今となっては珍しいので、お持ちの方はぜひ手元に保管しておくことをお勧めしたい。
■筆者プロフィール:巖田宇伯
1963年生まれ。景徳鎮(zhèn)と姉妹都市の愛知県瀬戸市在住。前職は社內SE、IT企畫、IT基盤の整備を長年にわたり擔當。中國出張中に出會った抗日ドラマの魅力にハマり、我流の中國語學習の教材として抗日作品をはじめとする中國ドラマを鑑賞。趣味としてブログを數(shù)年書き溜めた結果、出版社の目に留まり『中國抗日ドラマ読本』を上梓。なぜか日本よりも中國で話題となり本人も困惑。ブログ、ツイッターで中國ドラマやその周辺に関する情報を発信中。twitterはこちらブログはこちら
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