2019年7月22日、中國紙?環(huán)球時報は、「日韓の不仲、米國のアジア太平洋戦略に影響」と題する笪志剛（ダー?ジーガン）黒竜江省社會科學(xué)院東北アジア研究所所長の文章を掲載した。以下はその概要。

日韓のゲームに新たな変數(shù)が添えられた?！溉枕n軍事情報包括保護(hù)協(xié)定（GSOMIA）」をめぐって韓國大統(tǒng)領(lǐng)府の鄭義溶（チョン?ウィヨン）國家安保室長は先日、「狀況を見て、日本との情報共有を継続するか否かを判斷する」とコメントした。これを日本の対韓輸出規(guī)制に対する韓國側(cè)の新たな取引材料と読み解く人もいれば、日韓の軍事情報協(xié)力の「壽命」が盡きつつあると分析する人もいる。

だが、韓國がつるした「ダモクレスの剣（常に危険が迫っている狀態(tài)のこと）」を日本に落とせるかどうかというとそれには多くの変數(shù)が存在し、難度は高い。なぜなら日韓の今回の関係悪化は米國のアジア太平洋戦略に波及してしまったからだ。日韓の矛盾のエスカレートを見て米國のスティルウェル國務(wù)次官補(bǔ)（東アジア?太平洋擔(dān)當(dāng)）が訪韓したが、調(diào)停役としての明確な成果は示されなかった。ボルトン米大統(tǒng)領(lǐng)補(bǔ)佐官は23日に日本と韓國を訪れ、アジア太平洋地域における米國の「2臺の馬車」と呼べる日韓の関係調(diào)整を行う見通しだ。

両國は米國の2國間安全保障関係上の重要な盟友というだけでなく、米國がアジア太平洋地域を「運(yùn)営」する上での重要な駒でもある。日韓による支えがなければ、米國は東アジアの安全保障構(gòu)造、戦略協(xié)力のいずれも語りようがないとすら言える。わざわざ出向いて仲介役を務(wù)めるボルトン氏は當(dāng)然のことながら、日米韓の軍事協(xié)力システムのメンツが潰れるのを見たいとは思っていない。同氏は今回の訪問で米政府が片時も忘れることのないアジア太平洋戦略を売り込むことだろう。朝鮮半島情勢の急変を予期させて日韓の安全保障関係が緊密化するための「調(diào)味料」を加え、これら盟友に米國の地域戦略における重責(zé)を擔(dān)い続けさせることを排除しない。

ただし問題は、米國が「アメリカ?ファースト」を掲げる中、日韓はまだ何のうま味も味わっていないという點だ。米國は米軍駐留経費をめぐって日韓の負(fù)擔(dān)拡大を要求したり、安全保障條約への不満を口にしたりしてきた。國內(nèi)の民意や內(nèi)閣支持率、國家イメージなどへの配慮に直面する日韓の現(xiàn)在の心情を考えると、米政府が描くアジア太平洋戦略の絵が魅力的であっても鑑賞する気にはなれないだろう。（翻訳?編集/野谷）