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12日、神舟10號はこれまでの宇宙船と何が異なり、どのようなブレークスルーを果たしたのだろうか?寫真は北京の未來宇宙飛行館の広場にある神舟型ロケットの展示。
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2013年6月12日、人民網は有人宇宙船「神舟10號」が今月11日、打ち上げに成功したと伝えた。神舟9號の打ち上げ成功から1年足らず、楊利偉(ヤン?リーウェイ)氏による中國初の有人宇宙飛行からは10年となる。英雄が次々に現れ、宇宙船も新しくなったが、変わらないのは宇宙飛行の夢だ。神舟10號はこれまでの宇宙船と何が異なり、どのようなブレークスルー(技術発展)を果たしたのだろうか?
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■神舟10號と神舟9號はどれほど違うのか?
中國科學院院士で航天科技集団科學技術委員會主任を務める包為民(バオ?ウェイミン)氏は以前「神舟10號は技術面で神舟9號を比較的良く継承している」と指摘した。
また、中國有人宇宙飛行プロジェクト突出貢獻者の栄譽に輝いた王治易(ワン?ジーイー)氏は「有人宇宙船は一度成功すると、その技術が次第に定型化する。だが機體の質を確保するために、生産工程はより精密になりうる」と指摘。「ソーラー?パネルの基板を例に取ると、生産工程の厳格な制御によって同じ重量でより高性能の基板構造を実現した」と述べた。
同様の改良は他にも多くある。航天科技八院805所の専門家は「神舟9號と比べ、今回はカメラの配置を最適化し、打ち上げ過程で機體全體の狀態(tài)をより良く、より全面的に監(jiān)視できるようにした」と述べた。
こうした細部の改善を多く積み重ねることで、神舟10號はより頑丈で、より安全なものとなった。
■実験的飛行から応用的飛行に移るまでの難しさは?
これまでの有人宇宙飛行は全て実験的飛行であり、今回の神舟10號が中國初の応用的有人宇宙飛行となる。神舟10號までに中國は4回宇宙飛行士を宇宙に送り込み、無事帰還させることに成功した。5回目の飛行でようやく「応用的」と呼ぶことができ、以前の飛行は全て「実験的」と見なされるのはなぜか?
「成功イコール成熟ではなく、成熟イコール信頼性でもない」。航天科技八院を定年退職した専門家、陶建中(タオ?ジエンジョン)氏は「開始當初の成功はブレークスルーとしか呼べないが、4回の有人宇宙飛行は、われわれのランデブー?ドッキング技術がすでに成熟したことを証明している」と指摘した。
航天科技八院805所の専門家は「神舟7號までわれわれは毎回酒泉基地に3カ月余り滯在した。神舟8號、9號になって2カ月で任務を完了できるようになった。技術の成熟は効率の向上をもたらす」と例を挙げた。
有人宇宙飛行自體が問題でなくなって初めて、より多くの事を行えるようになる。今回の飛行は科學実験が中心となる。陶氏によると神舟10號は宇宙機技術、宇宙醫(yī)學など30件余りの科學実験を行う。これは神舟9號の2倍以上だ。
■科學研究から民生転用までどれほどかかるか?
一般の人々にとっては有人宇宙飛行は偉大な科學実験に過ぎないかもしれない。だがこうした技術はわれわれの生活をゆっくりと変えうる。例えばコンピューターは1990年代以降世界を大きく変えたが、最初に使用していたのは米軍當局のみだった。
では、神舟10號には未來の生活を変えうるどのような技術があるのだろうか?
陶氏は太陽電池翼を例に挙げ「神舟10號の太陽電池の変換効率は26%前後に達し、世界をリードする水準にある。この技術の研究を継続し、コストをさらに下げることができれば、われわれの生活は大きく変わるだろう」と指摘した。
中國は宇宙船の厳しい條件を満たす先端潤滑油製品も多數開発した。その後、こうした技術は自動車、家電など民生分野に幅広く転用された。
有人宇宙船は素材への要求も高いため、多くの新素材、新技術が開発された。中國宇宙飛行システム科學?エンジニアリング研究院の王崑聲(ワン?クンション)院長は以前「わが國が近年開発した1100種余りの新素材のうち、80%前後は宇宙飛行技術に牽引される形で開発されたものだ」と説明した。(提供/人民網日本語版?翻訳/NA?編集/武藤)
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