米國(guó)との交渉で中國(guó)と北朝鮮が対照的な動(dòng)きを見せている。米中貿(mào)易協(xié)議で中國(guó)は安易な妥結(jié)はせず、長(zhǎng)期戦の構(gòu)え。経済制裁に苦しむ北朝鮮は非核化交渉の加速に躍起だ。中朝が見據(jù)えるのは2020年の米大統(tǒng)領(lǐng)選挙。トランプ氏が再選されるかどうかで局面が大きく変わるためだ。

7月30日、31日の2日間、中國(guó)?上海で行われた米中の閣僚級(jí)協(xié)議には米國(guó)からライトハイザー通商代表部（USTR）代表とムニューシン財(cái)務(wù)長(zhǎng)官が參加。中國(guó)からは劉鶴副首相のほか、対米強(qiáng)硬派と目される鍾山商務(wù)相が加わった。目立った成果はなく、中國(guó)國(guó)営新華社通信によると、次回協(xié)議は9月に米國(guó)で行うことで合意した。

米ブルームバーグ通信によると、今回の協(xié)議でも中國(guó)は米國(guó)が現(xiàn)在課している制裁関稅を直ちに全面撤回することなどの要求を変えていない。商務(wù)部の報(bào)道官は「譲れない一線」と強(qiáng)調(diào)。米國(guó)が求める知的財(cái)産権の侵害への対応や國(guó)有企業(yè)への優(yōu)遇の見直しなどには応じず、「持久戦」に持ち込む姿勢(shì)をのぞかせた。

これに対し、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は中國(guó)が民主黨政権下で合意を望んでいるとの見通しを示し、「中國(guó)は恐らく『待とう』と言うのではないかと思う。（大統(tǒng)領(lǐng)選で）私が勝てば中國(guó)はほぼ即座に協(xié)定の締結(jié)に応じることになるだろう」と発言。30日にも記者団に「私が負(fù)ければ中國(guó)は大喜びだ」と語った。

さらに大統(tǒng)領(lǐng)は1日、現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で制裁関稅の対象になっていない中國(guó)産の輸入品3000億ドル（約32兆円）相當(dāng)に9月1日から10％の関稅を課すと発表した。6月末に大阪で開かれた米中首脳會(huì)談では貿(mào)易戦爭(zhēng)の「一時(shí)休戦」で合意していたが、この合意を破り、対中圧力を一段と強(qiáng)めた格好だ。

一方、北朝鮮の金正恩?朝鮮労働黨委員長(zhǎng)は6月30日、南北軍事境界線の板門店でトランプ大統(tǒng)領(lǐng)と握手する“見せ場(chǎng)”をつくったものの、米國(guó)の「最終的かつ完全に検証された非核化（FFVD）」と北朝鮮の「段階的な非核化と制裁緩和」の溝は埋まらないまま。次の米朝首脳會(huì)談に向けた実務(wù)者協(xié)議のめども立っていない。

米朝間の非核化交渉はトランプ大統(tǒng)領(lǐng)という特異なキャラクターの登場(chǎng)で初めて実現(xiàn)した。次期大統(tǒng)領(lǐng)選で人権問題などを重視する民主黨出身者がホワイトハウスの主になった場(chǎng)合、交渉が振り出しに戻って、制裁だけが続く北朝鮮にとって最悪の事態(tài)も予想される。

7月25日、31日と8月2日に計(jì)6発の短距離弾道ミサイルを日本海に発射したのも、米國(guó)を刺激しない範(fàn)囲で何とか振り向かせようとの狙いとみられる。トランプ氏の任期中に完全決著は無理としても交渉を少しでも進(jìn)展させておきたいと北朝鮮は焦っている。（編集/日向）