2013年6月17日、6月も半ばを過ぎ、間もなく7月になる。日本の參議院総選挙は目前に迫り、票を勝ち取るために政治屋たちは各々策を講じている。安倍晉三首相は先日、憲法第96條の改正について報(bào)道陣に「世論の支持は得られずとも、あきらめる考えは全くない」と述べた。安倍氏の「憲法改正のための憲法改正」、憲法第96條改正の最終的目標(biāo)が、「戦爭放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認(rèn)」を含む第9條の改正にあることは國內(nèi)外の世論にすでに見抜かれている。（文：呂耀東（リュー?ヤオドン）?中國社會(huì)科學(xué)院日本研究所研究員。人民日?qǐng)?bào)海外版コラム「望海樓」掲載）

【その他の寫真】

第9條の平和主義精神から日本國憲法は「平和憲法」とも稱される。安倍氏の憲法改正への斷固たる意志と世論調(diào)査での反対の主たる爭點(diǎn)は、日本が「平和主義」という歴史的「約束」を放棄するのかどうかにある。平和主義を定めた憲法第9條の重要性について、自民黨の古賀誠元幹事長は「『平和憲法』の根幹であり、『世界遺産』だ」と強(qiáng)調(diào)した。日本國憲法の平和主義理念の歴史的源を強(qiáng)調(diào)し、「平和憲法」の根本を守ることを強(qiáng)調(diào)する考えだ。「平和憲法」は第2次大戦での日本の無條件降伏の産物であり、アジアおよび世界の反ファシズム同盟の勝利の結(jié)果であり、その影響は日本國內(nèi)を遙かに超えるものだと言える。

日本の「平和憲法」は日本軍國主義を根絶する狙いの下、米國主導(dǎo)で制定されたものだ。この歴史を無視し、平和主義の重要な意義を蔑ろにし、安倍氏の「憲法改正はいわゆる日本の権限內(nèi)のことであり、憲法改正と周辺國は無関係」とする論調(diào)は、自他共に欺くペテンに過ぎない。

日本が戦後軍事化を制限し、平和的発展の道を堅(jiān)持したのは、まさに「平和」憲法第9條の確立と存在に基づくものと言える。だがアジア及び世界から広範(fàn)に稱賛され、日本國民の賛同を得ている、日本経済の臺(tái)頭に大きな功績を立てたこの「平和憲法」は、「普通の國」を目指す日本の保守勢(shì)力から最大の障害と見なされている。

安倍氏らは自民黨の建黨精神の1つが「自主憲法の制定」であると強(qiáng)調(diào)?！钙胶蛻椃ā沟?條の改正、國防軍の創(chuàng)設(shè)、海外での武力使用の許可、集団的自衛(wèi)権行使への制約の撤廃などを主張するその発言は、すでに日本の現(xiàn)行憲法の平和主義精神を著しく侵害している。

參議院選挙を間近に控え、憲法改正の動(dòng)きは憲政民主と平和主義に反するのではとの疑問の聲に対して、安倍氏は「憲法9條や基本的人権に関する條項(xiàng)を発議要件緩和の対象から除外することも1つの選択肢だ」と言い立てた。だが、これを信じる人はまれだ。憲法第9條改正に関する安倍氏らのこれまでの驚くべき発言を思えば、世界の人々が憲法改正の動(dòng)機(jī)への懸念を解消するのは困難だ。參院選後、安倍氏が憲法改正にブレーキをかけることがあるのだろうか？連立與黨を組む公明黨は平和主義の手綱を引き締めることができるのだろうか？アジア各國と國際社會(huì)は懐疑的だ。

ひとたび安倍氏らが參院選で勝利し、日本國憲法第9條の平和主義原則を変え、「國防軍」を創(chuàng)設(shè)し、集団的自衛(wèi)権行使への制約を撤廃すれば、日本の「平和憲法」はもはや存在せず、平和主義の精神は憲政上の拠り所を失う。この極めて危険な結(jié)果は、アジアと世界、そして大部分の日本國民にとって警戒すべきものだ。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/NA?編集/武藤）