米トランプ政権は13日、中國からの輸入品ほぼすべてに制裁関稅を拡大する「第4弾」を9月1日に発動すると正式発表した。一方で一部の製品への適用を12月15日まで延期した。延期の対象はパソコン（PC）や攜帯電話など。中國に米農(nóng)産物の大量輸入などを迫るトランプ流駆け引きとみられる。

「第4弾」は現(xiàn)在対象外となっている3000億ドル（約32兆円）相當(dāng)に10％を上乗せする。米通商代表部（USTR）は制裁関稅の適用を延期する製品として、PCや攜帯のほか、靴類や衣類、特定のおもちゃ、ビデオゲーム機、PCモニターなどを挙げた。さらに安全保障や保健醫(yī)療に関わる製品も課稅対象から外すという。

トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は記者団に対し、クリスマス商戦で「一部関稅の影響が米消費者に及ばないよう延期を決めた」と説明。小売業(yè)界リーダー協(xié)會は「延期は朗報で、年末商戦に向けて消費者の痛みを軽減するだろう」と歓迎した。

ロイター通信によると、貿(mào)易団體の関係者が匿名を條件に「USTRからは米輸入の75％以上を中國が占める製品については関稅発動を延期し、75％を下回る製品群は9月1日から追加関稅を課す」との説明を受けたことを明らかにした。米政府統(tǒng)計では2018年に輸入した攜帯電話の82％を中國が占め、ノートパソコンの占有率は94．5％だった。

ロイター通信の試算によると、延期分は9月1日に追加関稅が課される予定だった3000億ドル分の中國製品の約半分を占める可能性がある。米政府のデータによると、12月15日に関稅が適用される製品群の昨年の輸入額は約1560億ドルに上った。

発動延期の発表を受け米株式市場は大幅高で終了。アップルは主力スマートフォンのiPhoneやタブレット型端末、ノートパソコンに対する関稅発動が延期される見通しとなったことから、株価が4．2％高で終了した。

USTRの延期発表に先立ち、中國商務(wù)部は劉鶴副首相がライトハイザーUSTR代表とムニューシン米財務(wù)長官と電話會談を行ったと発表。雙方は2週間以內(nèi)に再度電話協(xié)議を?qū)g施することで合意した。

今回の延期措置や協(xié)議に向けた動きから、ロイター通信は「トランプ大統(tǒng)領(lǐng)が譲歩に意欲的になっている可能性もうかがえる」と報道。これを裏付けるように、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)はツイッターへの投稿で「いつも通り、中國は偉大な米農(nóng)家から『大規(guī)模な』購入を行うと言っておきながら、実行に移していない。しかし、今回は違うかもしれない」と述べ、中國による米農(nóng)産物の大量輸入に期待感を示した。（編集/日向）