中國の軍事系メディア?解放軍新聞は20日付の記事で、日韓の対立が続いている問題について「“心の病”を消すことは難しい」と報じた。

記事は冒頭、「徴用工問題が引き金となった日韓の“戦火”は、すでに経済貿(mào)易の領(lǐng)域から安全保障協(xié)力の領(lǐng)域へと広がった。日韓雙方のかつての恨みは消すことが難しく、さらに新しい紛爭が加わり、北東アジアの安全保障問題をより複雑化している」と指摘した。

軍事科學院戦爭研究院の江新鳳（ジアン?シンフォン）研究員は、「日韓の貿(mào)易摩擦は、もともと民意の支持の基礎が欠けている相互の信頼関係には“泣きっ面に蜂”だった」と指摘。「関係悪化は一日にしてならず。貿(mào)易摩擦は雙方の対立の表れ。徴用工問題、慰安婦問題、領(lǐng)土問題は、韓國國民が最も解くことが難しいわだかまりである」とし、「両國は請求権協(xié)定と慰安婦合意で合意に達しているとはいえ、これらはいずれも韓國國民の納得を得られておらず、ひとたび関係が冷え込むと摩擦の“導火線”となる」「領(lǐng)土問題も重大な障害だ。韓國は竹島に主権を主張する石碑を立てただけでなく、周辺海域で軍事演習を行い、日本の神経を刺激している」などと説明した。

記事は、「日本の輸出規(guī)制で劣勢となった韓國もだまっていない」とし、「韓國國內(nèi)では日韓の軍事情報包括保護協(xié)定（GSOMIA）の破棄を求める聲が高まっている。この協(xié)定は日韓安全保障協(xié)力の象徴とされ、防衛(wèi)機密共有に非常に重要な意味を持つ。韓國が破棄すれば、日本は朝鮮半島の情報取得に大きな打撃となる。しかし、日本は構(gòu)うことなく、今年の防衛(wèi)白書では韓國を安保協(xié)力の中で『格下げ』しようとしており、これは一種の（韓國に対する）答えだろう」と論じた。

このほか、日韓対立における米國の考え方について、中國外交學院日本研究センターの周永生（ジョウ?ヨンション）副主任は「見た目には、米國は日韓が自ら問題を解決してほしいと思っているようだが、実際は日本の韓國への圧力を借りて漁夫の利を得たいと考えている。韓國の北朝鮮との関係改善の姿勢は、日米に“懸念”を抱かせている。米國にとっては、日韓関係が引き続き悪化すれば、日中韓FTA協(xié)議の進展を破壊することができる上、韓國に必要以上に北朝鮮に接近しないようけん制することができる」との見方を示しているという。（翻訳?編集/北田）