2013年7月2日、3Dプリンタ業(yè)界が近年、全世界で大きな技術(shù)革新の波を呼んでいる。3Dプリンタ技術(shù)は米國が先駆者であり、成熟した技術(shù)と良好な環(huán)境を持つ。賽迪顧問（CCIDコンサルティング）の李珂（リー?カー）副総裁はこのほど、第6回中國開放フォーラムの「3Dプリンタ技術(shù)?製造業(yè)発展フォーラム」において、「米國の3D systems社とStratasys社が、世界の60％の市場シェアを占めている。また、オーストラリア、南アフリカ、日本も各自の3D産業(yè)発展計畫を持つ。しかし中國の3Dプリンタは、現(xiàn)在も依然として開拓段階にある」と指摘した。環(huán)球時報が伝えた。

◆産業(yè)チェーンの分業(yè)化の遅れ

全體的に見て、3Dプリンタ業(yè)界の産業(yè)規(guī)模は限られており、産業(yè)チェーンの分業(yè)が形成されていない。プリンタの原材料から機器、消耗材、設(shè)計プランに到るほぼすべてが、同じ3Dプリンタ企業(yè)によって研究されている。李副総裁によると、3D systemsのプリンタ?原材料?設(shè)計プランの売上高は、ほぼ1：1：1であるという。3Dプリンタ市場が將來的に、伝統(tǒng)的なプリンタ産業(yè)と同じく、原材料の利益が機器そのものを上回るかについては、今後の経過を見守る必要がある。李副総裁は、「3Dがビジネスモデルの変化をもたらし、3D企業(yè)は將來的に、消耗材および型のダウンロードにより利益を創(chuàng)出する可能性がある。エンドユーザーは3Dプリンタを無償で手に入れ、ネット上で毎日更新される玩具などの型を、いつでもダウンロード?プリントアウトできるようになるかもしれない」と予想した。

米調(diào)査會社Wohlers Associatesは、3Dプリンタの世界市場規(guī)模は、2021年に2012年の5倍となる108億ドル（約1兆800億円）に達すると予想した。2012年の3Dプリンタ市場規(guī)模は、前年比29％増となった。特に航空?自動車?醫(yī)療を中心とする企業(yè)の導入意欲が高く、これらの企業(yè)では3Dプリンタの市場規(guī)模の成長率が過去3年の平均（27％）を上回っている。

◆一般消費者市場の拡大

CCIDコンサルティングは2013年に発表した「中國3Dプリンタ発展の現(xiàn)狀、およびすう勢の戦略研究」の中で、「3D systemsとStratasysは世界最大の3Dプリンタ企業(yè)だ」と指摘した。3D systemsのCEOであるAbe Reichental氏は、「當社の主要業(yè)務はプリンタの販売、印刷原料、印刷サービスの提供だ。當社には二つの將來性がある。一つ目は実體製造業(yè)であり、実際に當社のプリンタの半數(shù)は製造メーカー向けに販売されている。二つ目は消費者で、3Dプリンタの価格低下に伴い（同社のプリンタの価格は1?3萬ドル、日本円で約100?300萬円）、小中學校と家庭が3Dプリンタの潛在的な購入者となっている」と指摘した。同社のCMO（最高マーケティング責任者）のCathy　Lewis氏は、「3Dプリンタ技術(shù)発展の最初の20年間で、50萬?100萬人が3Dプリンタ技術(shù)を直接使用した。今後の10年間で、1億人から數(shù)十億人が直接使用できるようになればと思う」と述べた。Stratasysの會長のScott Crump氏は、「當社はMaker Bot社の買収後、単価5000ドル（約50萬円）以下の3Dプリンタを発売し、一般消費者市場を開拓する」と述べた。

◆3Dプリンタの発展、日中の悩みの種に

米國が昨年3Dプリンタを11種類の重要技術(shù)の一つとし、NAMII (National Additive Manufacturing Innovation Institute：全米積層造形イノベーション機構(gòu))を設(shè)立すると、世界が3Dプリンタの概念をこぞって伝えるようになった。昨年下半期から現(xiàn)在まで、中國の企業(yè)および政府は、3Dプリンタに対する注目度を高め、投資を拡大している。しかしながら多くの専門家は、中國のこの措置は盲目的な追隨であると指摘した?！刚lもが3Dプリンタを持つ」という楽観的な市場予想は、確かに中國企業(yè)にチャンスをもたらすが、中國企業(yè)が同業(yè)界で直面している課題も無視できない。3Dプリンタ業(yè)界は現(xiàn)在「大企業(yè)と大企業(yè)の提攜」という統(tǒng)合段階にあり、StratasysとイスラエルのObjet社の合併もその良い一例だ。同業(yè)界での発展が遅れた國にとっては、市場進出のハードルが引き上げられている。

3Dプリントソフト、3Dプリント出力の開発を?qū)熼T的に手がけるベルギーのMaterialise社のウィム副會長は、「すでに3Dプリンタを開発し、サービスを提供している中國企業(yè)があるが、材料とソフトの開発を?qū)熼T的に手がけている企業(yè)はほとんどない。歐米は材料?ソフト開発面で多くのコア技術(shù)を把握しており、中國企業(yè)は高品質(zhì)の製品の製造に専念するべきだ。これは最高級の設(shè)備の他に、材料科學技術(shù)、ソフト開発、優(yōu)れたデザインが必要とされ、その一つでも欠けてはならない」と指摘した。

中國は世界最大の製造センターであり、大規(guī)模製造による低コストを強みとしている。李副総裁は、「3Dプリンタが市場で普及すれば、中國の製造業(yè)にとって深刻な脅威となる」と語った。日本にも同様の懸念が存在する。日本の某大學の教授は、「3Dプリンタについて、日本はどの國よりも困っている。日本は金型の製造?生産などで、先進的な技術(shù)と経験を積み重ねているからだ。これは日本がかつて世界の製造業(yè)を制覇した時の重要な基盤であり、メイド?イン?ジャパンが世界中で高い評価を獲得している重要な要素だ。しかし3Dプリンタにより、日本が數(shù)十年に渡り蓄積した金型製造技術(shù)の優(yōu)勢が失われていく可能性がある」と説明した。

3Dプリンタはさらに、多くの業(yè)界の知的財産権を損ねる恐れがある。例えば工業(yè)デザイン企業(yè)が新製品を開発した場合、3Dプリンタ企業(yè)は同製品の型を作りオンライン上で公開することが可能だ。李副総裁は、「3D業(yè)界の発展後、知的財産権の侵害、特に外観デザインなどのトラブルが急増するだろう。將來的に、政府?業(yè)界の規(guī)範化と管理が必要になる」と述べた。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/ YF?編集/武藤）