米國が韓國との防衛(wèi)分擔(dān)金交渉などで、朝鮮半島への長距離爆撃機、原子力潛水艦、空母など戦略資産展開費用として1億ドル（約108億円）を要求した、と韓國紙が報じた。米國は韓國への戦時作戦統(tǒng)制権(戦作権)返還をめぐっても、危機管理の範(fàn)囲を「米本土への脅威」にまで拡大する案を提示し、韓國內(nèi)に波紋を広げている。

中央日報によると、第11回防衛(wèi)費分擔(dān)金協(xié)定（SMA）交渉で9月24～25日の1度目と10月23～24日の2度目の會合の際、米國側(cè)が戦略資産展開費用を取り上げた。韓國政府の消息筋は「米國は毎年の戦略資産スケジュールを基に計算した結(jié)果だと説明した。米國の戦略資産は毎年ほとんど変動がない日程で動くことが明らかになった」と話した。

昨年の第10回SMA交渉で米國は戦略資産展開費用として3000萬ドル（約32億円）を要求したが、今回の1億ドルは3倍以となる。米國の計算法には、これまでとは違う別の原則もあるとされ、米國は昨年から戦略資産を韓國軍との合同演習(xí)に投じていない。戦略資産が韓國の領(lǐng)空や領(lǐng)海で作戦を展開したこともほとんどない。

米空軍爆撃機の場合、2017年まではグアム島から出撃し、フィリピン（南シナ海）、臺灣（東シナ海）を経て済州島を通じて韓國領(lǐng)空に進(jìn)入した後、黃海→日本海、または日本?！S海方向へ朝鮮半島を橫切った。しかし、昨年は南シナ海と東シナ海などを飛行しながら朝鮮半島周辺を回って行くルートに変わった。

これについて、同紙は「こうした戦略資産の移動経路を考慮すると、米國は戦略資産を北朝鮮だけを相手にする韓國防衛(wèi)任務(wù)ではなく、東アジアなどでの中國やロシアけん制任務(wù)に投じた後に関連費用を韓國に払うよう要求する格好だ」と指摘。このため韓國の交渉チーム內(nèi)部では「在韓米軍駐留費用ではなく東アジア安保費用に対する分擔(dān)要求だ。戦略資産展開費用を韓國と日本、臺灣、フィリピンが分擔(dān)して出さなければならないのではないのか」との疑問まで出てきたという

一方、ハンギョレ新聞などによると、米國は戦作権を韓國に返還して韓國軍大將が司令官を引き受けるようになる「未來連合司令部」の危機管理の範(fàn)囲を現(xiàn)在の「朝鮮半島有事の際」から「朝鮮半島有事の際と北朝鮮による米國の脅威」にまで拡大するよう求めた。

この要求に関して同紙は消息筋の「結(jié)果的には韓米同盟の対応範(fàn)囲が太平洋から米國本土に拡張されることになる」との見方を紹介?！该讎蚊{威に対する同盟の貢獻(xiàn)が強調(diào)され、ホルムズ海峽や南シナ海など米國の軍事作戦領(lǐng)域にまで韓國が引き込まれることがあり得るということだ」などと憂色を深めている。（編集/日向）