米國(guó)カリフォルニア州オークランド市郊外で1909年9月21日、広東省出身の馮如が自作の飛行機(jī)に搭乗して飛行した。中國(guó)人が作った飛行機(jī)としての初の有人動(dòng)力飛行成功だった。ライト兄弟が人類初の有人動(dòng)力飛行に成功してから約5年半後だった。

馮如は1884年1月12日に広東省で生まれた。生家の経済狀況が悪くなったため、11歳の時(shí)に母方のおじを頼ってサンフランシスコに渡って仕事をすることになった。1899年にはサンフランシスコからニューヨークに移り、機(jī)械製作の勉強(qiáng)を始めた。その後、造船所、発電所、機(jī)械製造會(huì)社で仕事をしたが、當(dāng)時(shí)は中國(guó)人が差別的な扱いを受けていたこともあり、しばしば解雇され職を転々としたという。

その間にも、機(jī)械製作技術(shù)を獨(dú)學(xué)で學(xué)んでいった。ビジネス面での成功のきっかけは、効率がよく移動(dòng)にも便利だった小型発電機(jī)を開発したことだった。それ以外にも実用的なポンプや無(wú)線電信機(jī)の開発にも成功したという。

馮如は1906年にはサンフランシスコに戻り、改めて機(jī)械を製造販売する事業(yè)を立ち上げた。成功した技術(shù)者/ビジネスマンとして、華僑社會(huì)を中心に著名な存在になったという。

歐米では19世紀(jì)末から、「飛行機(jī)開発競(jìng)爭(zhēng)」が始まっていた。人類初の「有人動(dòng)力飛行」に成功したのは米國(guó)のライト兄弟で、1903年12月だった。

その後も飛行機(jī)の開発や改良競(jìng)爭(zhēng)が続いたが、それぞれが自分の技術(shù)の公開を避けることが一般的だった。飛行機(jī)開発に取り組んだ馮如も、ほぼ獨(dú)力で研究を続けるしかなかったという。

馮如が飛行機(jī)製造に本格的に取り組んだのは1907年で、オークランド市內(nèi)に工場(chǎng)を借りて作業(yè)を進(jìn)めた?！格T如1號(hào)」と名づけた飛行機(jī)の初飛行は1909年9月21日夕方だった。向かい風(fēng)を利用して離陸することに成功したが、約800メートルを飛行したところで、失速した。プロペラが斷裂したといいう。高度約4．5メートルから墜落したが、搭乗していた馮如は負(fù)傷せずにすんだ。いずれにせよ、中國(guó)人として初の、有人動(dòng)力飛行の成功だった。

1911年10月に辛亥革命が勃発すると、馮如は革命に參加するために助手らを率いて広東省に戻った。馮如は広東革命政府から「飛行機(jī)長(zhǎng)」に任命された。馮如はまた、広州市內(nèi)に飛行機(jī)製造會(huì)社を設(shè)立した。革命軍が戦闘する際には、自作の飛行機(jī)による偵察隊(duì)を組織する考えだったという。

馮如は1906年の時(shí)點(diǎn)で、知人に対して「飛行機(jī)は軍事上、不可欠なものになる。戦艦を建造する巨額の資金があれば、飛行機(jī)を100機(jī)、製造できる」「飛行機(jī)を1000機(jī)保有して港灣を守れば、中國(guó)の內(nèi)陸部の安全が保障される」などと述べたという。馮如の考えは當(dāng)時(shí)として極めて先駆的であり、航空戦力の將來(lái)を見事に予想していたとして、評(píng)価されている。

1912年3月には改良型の飛行機(jī)の製作に成功。同年8月25日には各界の有力者を招き、広州燕塘飛行場(chǎng)でデモンストレーションを行うことになった。馮如は飛行機(jī)の利用法や製造について、さらに操縦法を説明してから、飛行機(jī)に搭乗して離陸した。

見學(xué)者からは大拍手が起こった。約8000メートルを飛行した後で、馮如はさらに上昇しようとした。しかし高度36メートルで機(jī)體は失速して墜落した。馮如は病院に運(yùn)ばれ手當(dāng)てを受けたが死亡した。29歳だった。

なお馮如が開発した飛行機(jī)には「胴體」がなく、搭乗者やエンジンがむきだしになっていた。1923年には広州で當(dāng)時(shí)としてはかなり進(jìn)んだタイプの複葉機(jī)「楽士文（ROZAMONDE）」が製作された。孫文も飛行発表會(huì)に來(lái)場(chǎng)し、孫文夫人の宋慶麗も試乗したという。中國(guó)では時(shí)おり、「中國(guó)人が初めて製造した飛行機(jī)は『楽士文』と紹介されることがある。

【1909年のその他の出來(lái)事】

?味の素を一般発売（鈴木製薬所）（5月）

?本所回向院境內(nèi)に初代の國(guó)技館が完成（6月）

?大日本麥酒がリボンシトロン発売（當(dāng)時(shí)の商品名はシトロン）（6月）

?京成電気軌道株式會(huì)社設(shè)立（6月）

?日韓併合の方針を閣議決定（7月）

?伊藤博文が暗殺される（11月）

?韓國(guó)の政治団體、一進(jìn)會(huì)が日韓合邦を要求（12月）

■筆者プロフィール：如月隼人

1958年生まれ、東京出身。東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部基礎(chǔ)科學(xué)科卒。日本では數(shù)學(xué)とその他の科學(xué)分野を勉強(qiáng)し、その後は北京に留學(xué)して民族音楽理論を?qū)煿?。日本に戻ってからは食べるために編集記者を稼業(yè)とするようになり、ついのめりこむ。毎日せっせとインターネットで記事を発表する?！钢袊?guó)の空気」を読者の皆様に感じていただきたいとの想いで、「爆発」、「それっ」などのシリーズ記事を執(zhí)筆。中國(guó)については嫌悪でも惑溺でもなく、「言いたいことを言っておくのが自分にとっても相手にとっても結(jié)局は得」が信條。硬軟取り混ぜて幅広く情報(bào)を発信。

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