中國メディアの新浪網(wǎng)は2019年6月14日付で、中國が開発したJ-20（殲20）戦闘機(jī)が新たな國産エンジンを搭載するようになったと紹介する記事を発表した。これまではエンジンにより性能に「極大の制限」があったが、「本日からは、この問題はもはや存在しない」と大きな期待を示した。

中國では、J-20に搭載するための新型エンジンWS-15（渦扇15）の開発が進(jìn)められた。今度は逆に、J-20はWS-15の搭載を前提に開発された。しかし、WS-15の開発は大幅に遅れた。

J-20の初飛行は2011年1月だったとされる。記事は、J-20に搭載する代替エンジンとしては、WS-10やその改良型、ロシアのAL31F系列のエンジンなどが検討されたが、結(jié)局はWS-10Bエンジンの改良型が選ばれたと紹介。

J-20に採用されたWS-10Bの改良型エンジンはWS-10Cとも呼ばれており、それまでのWS-10シリーズよりも推力が14．5トン増加し、壽命も2倍の2400時(shí)間に達(dá)したという。記事は、「WS-10エンジンの潛在能力はすでに開発しつくされており、J-20に與えられる能力をこれ以上増やすことはできない」と主張した。

記事はさらに、今年（2019年）7月には、新型のWS-15エンジン30基程度が納品された情報(bào)があると紹介。J-20の8機(jī)から10機(jī)に割り當(dāng)てられる數(shù)量という。ただし記事によると、新しく製造されたJ-20に搭載されるのか、既存のJ-20のエンジンを換裝するかは不明だ。

記事は、2018年の珠海航空ショーで見せたJ-10B TVC（推力偏向）実証機(jī)の飛行にも言及。中國の推力偏向エンジンはすでに「非常に先進(jìn)的で非常に成熟した水準(zhǔn)」と論じた。

仮に、J-20がWS-15エンジンを搭載し、同時(shí)に推力偏向ノズルなども追加する場合には、全面的な試験飛行を改めて実施する必要があるという。しかし、比較的長い時(shí)間がかかったとしても、「飛行性能?火力?推進(jìn)力」が一體となり戦闘能力が大幅に向上するはずとして、記事は新たなJ-20を「J-20A」と命名してもよいと主張した。

記事はさらに、J-20は艦載機(jī)タイプや複座式の開発も進(jìn)められていると説明。うち、複座式のタイプについては練習(xí)機(jī)としてではなく、通信機(jī)能や索敵機(jī)能を高めるためで、J-20を「小型早期警戒管制機(jī)」として利用するためという。その結(jié)果、複座式J-20は無人機(jī)の誘導(dǎo)もでき、地上?宇宙を範(fàn)囲とするさまざまな武器とのデータリンクを形成することになる。そのことにより、ミサイル砲の目標(biāo)指定や地上部隊(duì)の正確な攻撃などが可能になるという。（翻訳?編集/如月隼人）