2013年7月30日、人民日報は中國海警局に関するコラムを掲載した。7月22日、中國海警局が正式に発足し、これと前後して、中國語と英語で「中國海警」と記した中國海警船が南沙（英語名?スプラトリー）諸島海域と尖閣諸島（中國名?釣魚島）海域に相次いで進(jìn)入し、任務(wù)を遂行した。これは中國の海洋権益維持目的の法執(zhí)行が新たな段階に入ったものとして、外部から幅広く注目された。（文：賈秀東（ジア?シウドン）本紙?zhí)丶s論説員、中國國際問題研究所特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載）

日本メディアは中國海警局の発足について「尖閣諸島周辺の海洋活動の強(qiáng)化が目的」と指摘したり、中國海警局の活動について「新たな日中摩擦をもたらしかねない」と推測したり、「これによって日中対立は異なる段階に入る」と主張したりした。日本政府は中國海警船の尖閣諸島海域進(jìn)入について「抗議」までした。

フィリピンメディアは中國海警船による南シナ海巡航に対するフィリピン政府の反応を報道した。フィリピン政府の報告は、中國は海警船の同海域での展開によって「南シナ海の主権維持を強(qiáng)化する決意を一段と顕示した」と指摘。「軍事力の弱い」フィリピンが南シナ海の領(lǐng)有権を主張するうえで海警船は試練であり、フィリピンは潛在的な「外的脅威」に対処するため、最低限の確かな抑止力を追求する必要があるとした。

中國海警局の発足とその初の登場に対して日本とフィリピンがやや大騒ぎしているのは明らかだ。これは中國の海洋権益維持目的の法執(zhí)行の強(qiáng)化が中國と海洋係爭を抱える國々の神経に觸れるものであることを別の側(cè)面から物語るものでもある。海洋権益維持目的の法執(zhí)行部隊の整理統(tǒng)合と発展に伴い、中國が海洋権益を主張する300萬平方キロ余りの海域に中國海警部隊の出現(xiàn)する頻度は大幅に高まり、法執(zhí)行の効率はある程度高まり、権益維持の手段は一段と多様化する。だがこれらはいずれも中國海警の正常な合法的活動であり、日本やフィリピンは一時的には受け入れられないかもしれないが、遅かれ早かれ慣れなければならない。

中國海警が何をしようとも、日本やフィリピンが引き続きこれを機(jī)に「中國脅威論」を大げさに宣伝することを阻止するのは困難だ。こうした國々は中國の島や礁に対する不法な侵奪?占拠の「固定化」を企み、海洋部隊を増強(qiáng)し続けると同時に、國際世論を誤った方向に誘導(dǎo)して中國に圧力をかけようともくろみ、互いに結(jié)託し、団結(jié)して、力を合わせて中國に対処することを図っている。だが、中國は自らの海洋権益維持において筋が通っていないわけではなく、ごく一部の國が大げさに宣伝したからといって、尻込みすることはない。

中國は依然、複雑で厳しい海洋試練に直面している。中國が持続的で急速な経済発展を保つことは、海上交通路への依存と海洋経済へのニーズも増えることを意味する。中國が臺頭の勢いを保つことも、相當(dāng)長期間にわたり、わが國に対する外部の大國さらには小國の警戒心と防備も強(qiáng)まることを意味する。外部の大國および海を隔てた隣國が海洋で連攜してわれわれを牽制することも増加する一方となる。こうした背景の下、わが國が「海洋強(qiáng)國」を?qū)g現(xiàn)するには、海洋の開発?利用?保護(hù)?管理?コントロール面で堅実な歩みを踏み出し続けなければならない。中國海警をしっかりと建設(shè)し、運(yùn)用することは、「海洋建國」の建設(shè)と民族復(fù)興の実現(xiàn)において當(dāng)然必要なことだ。

このために中國は海洋の安定維持と権益維持の両手段を併用し続ける。中國海警のマークはこの點を生き生きと表現(xiàn)している。盾とオリーブの枝は中國海警が平和を守り、中國海域の安定と繁栄を守ることを象徴している。和平の申し出を象徴するオリーブの枝を差し出すのであれ、対戦を象徴する盾を構(gòu)えるのであれ、中國の國益と地域の平和?安定?繁栄に資するかどうかを見なければならない。オリーブの枝を差し出すべき時にはオリーブの枝を差し出し、みなが対話による問題解決を望むのなら、しっかりと対話する。盾を構(gòu)えるべき時には果斷に盾を構(gòu)え、一部の當(dāng)事國が道理をわきまえずにからむのなら応戦する。

中國の海洋権益維持目的の法執(zhí)行が新たな段階に入ることで、オリーブの枝はさらに緑色になり、盾はさらに頑丈になる。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/NA?編集/武藤）