2013年10月14日、香港紙?明報によれば、中國チベット自治區(qū)やインド北東部に住む少數(shù)民族?ローバ族の伝統(tǒng)文化が中國とインドの國境紛爭の影響で失われようとしている。

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ローバ族の多くは1950年代に中國人民解放軍がチベットに侵攻した際にインド領(lǐng)へ避難した。その後、富裕層はインド領(lǐng)に留まったが、貧困者の多くは戻ってきた。チベットを中國が統(tǒng)治するようになり、そこに住むローバ族は貧困から脫卻したという。

それから半世紀(jì)余りが経過したが、政治的な変化に翻弄されたことで、中國に住むローバ族の伝統(tǒng)文化はほぼ失われてしまっている。ある人は「文化大革命で“破四舊”（舊思想、舊文化、舊風(fēng)俗、舊習(xí)慣の打破）にさらされ、古い物は捨てよという呼びかけに応じて、伝統(tǒng)衣裝も裝飾品も処分してしまった」と話す。

文化大革命が終わり、改革開放が始まると、政府は一転してローバ族たちに再び伝統(tǒng)的な衣裝や裝飾品を身につけて観光客を迎えることを奨勵し始めた。村人たちは記憶をたぐりながら伝統(tǒng)衣裝を仕立て直したが、裝飾品には特殊な材料が用いられていたため、探そうにも探せず、買おうにも買えなかったという。

ローバ族は中國の56少數(shù)民族の中でも特に人口が少ない民族の一つで、主にチベット南部の山間部に住んでいる。2010年の國勢調(diào)査では中國領(lǐng)內(nèi)のローバ族は3682人とされ、最も人口の少ないタタール族よりもわずかに100人ほど多いだけである。一方、インド領(lǐng)內(nèi)のローバ族は60萬人を數(shù)える。獨自の言語はあるものの、文字は持たないという。（翻訳?編集/岡田）