新型コロナウイルスによる肺炎と診斷された患者が日本で増加を続けるのにともない、この突如やって來(lái)た新型肺炎は東京五輪組織委員會(huì)にスポットライトを當(dāng)てて世界中の目を向けさせることになった。第一財(cái)経が伝えた。

現(xiàn)地時(shí)間の14日、東京オリンピック?パラリンピック競(jìng)技大會(huì)組織委員會(huì)は記者會(huì)見(jiàn)を行った。同委と國(guó)際オリンピック委員會(huì)（IOC）はともに、「2020年夏季東京五輪の開(kāi)幕までまだ5カ月以上あるが、『プランB』というものはない」と述べた。

同委とIOCがこの1カ月間近くにこうしたコメントを出したのは今回が3回目だ。第32回目となる東京五輪は7月24日から8月9日まで、第16回目の東京パラリンピックは8月25日から9月6日まで、それぞれ開(kāi)催される。

安倍晉三首相は今年2月初め、「東京五輪中止の協(xié)議や検討は一切行われていない」と強(qiáng)調(diào)した。

2月16日の段階で、日本で新型肺炎の感染が確認(rèn)された患者は400人を超え、中でも「ダイヤモンドプリンセス號(hào)」の患者は70人増加して355人に達(dá)した。日本國(guó)內(nèi)の患者數(shù)は現(xiàn)在は55人だ。

13日には患者1人の死亡が確認(rèn)されたと同時(shí)に、醫(yī)療従事者の感染および人から人への感染も起きた。

同委とIOCは五輪開(kāi)催に自信をみせるが、新型肺炎が五輪に與えるかもしれない影響を懸念する人は増えている。

世界保険機(jī)関（WHO）西太平洋地域事務(wù)局（WPRO）の事務(wù)局長(zhǎng)を務(wù)める感染癥の専門(mén)家?尾身茂氏は、「率直に言って、今、私たちには新型肺炎が五輪開(kāi)始前に終息すると判斷するに足る十分な科學(xué)的根拠はない。今や新型肺炎は日本に蔓延しており、安倍政権は水際対策によって感染の拡大を抑えようとするだけでは不十分だ」と述べた。神奈川県川崎市の川崎市健康安全研究所の岡部信彥所長(zhǎng)も、「私たちは日本國(guó)內(nèi)に一定數(shù)の感染者がいることを知っているため、政府に対策の重點(diǎn)を海外の感染癥を日本國(guó)內(nèi)に持ち込まないよう予防することから日本國(guó)內(nèi)での感染の拡大を予防することへ移すよう提起する」と述べた。

15日には、厚生労働省の加藤勝信大臣が、「新たに感染が確認(rèn)された患者の感染ルートの特定ができないため、日本國(guó)內(nèi)の感染狀況は新たな段階に突入したと言える」と述べた。同じ日に、東京では五輪聖火リレーのリハーサルが行われた。計(jì)畫(huà)では、東京五輪の聖火リレーは3月末にスタートすることになっている。

■心配事は新型肺炎だけではない

新型肺炎だけでなく、東京五輪には猛暑の気候、交通渋滯、さきに明らかになった贈(zèng)収賄スキャンダルなどの懸念事項(xiàng)があり、いずれも組織委が今すぐ対処しなければならない一連の危機(jī)だといえる。

たとえば地球溫暖化は爭(zhēng)えない事実だ。日本メディアは、東京五輪がうだるような猛暑の気候の中で行われることを懸念する。開(kāi)催時(shí)、炎天下の中で選手と観客の健康狀態(tài)をどのようにして確保するかが、同委がしっかり考えるべき大きな課題となっている。

同委はもともと新潟県などで冬に降った雪を貯蔵?利用して、開(kāi)催時(shí)に競(jìng)技場(chǎng)の溫度を下げようと考えていた。しかし殘念なことに、今年の新潟は積雪量が記録的に少なく、市內(nèi)の雪貯蔵施設(shè)に蓄えられた雪の量はわずか數(shù)センチメートルにしかならず、市內(nèi)に10カ所あるスキー場(chǎng)のうち2カ所は雪が少なくて滑走できない狀態(tài)だ。新潟地方気象臺(tái)によると、「気溫が高く雪が少ない天候はこれからも続く」と予想し、同市では今、山間部で雪を集め、東京五輪のために貯蔵するプランについて話し合っている。

交通という昔からある大きな難題について、國(guó)土交通省と警察庁の推計(jì)では、何らかの措置を取らなければ、灣岸エリアの選手村から新たに建設(shè)された新國(guó)立競(jìng)技場(chǎng)まで約18キロメートルを移動(dòng)するのに80分ほどかかる。高速道路のインターチェンジの一部を閉鎖し、料金所を調(diào)整し、時(shí)差通勤を奨勵(lì)するなどの措置を取れば、移動(dòng)時(shí)間は20分に短縮される。しかしこのほど行われたデモンストレーションでは、期待されたほどの効果は得られなかった。

困難は數(shù)々あるが、各方面からの五輪への投資をみると、五輪には後戻りするという選択肢はなく、予定通りに開(kāi)催するしか道は殘されていないことがうかがえる。データをみると、IOCは4年に1回の五輪の放映権で57億ドルの収入を得る。うち73％が米國(guó)のNBCや日本のNHKなど世界の主流メディアからのものだ。もしも開(kāi)催が2カ月後ろ倒しになれば、北米の一連のスポーツイベントと重なることになる。中継の番組表や視聴率などに大きな影響が出ることは必須だ。

また、観戦チケット、航空便、ホテル予約、日本現(xiàn)地のスポンサーに関わる要因も考えなければならない。さきに同委が明らかにしたところでは、日本以外からやって來(lái)る観客は5月中旬以降にインターネットを通じて五輪のチケットを購(gòu)入することができるが、日本在住の外國(guó)人もこの時(shí)期から直接チケットを購(gòu)入することができるようになる。

これまでに約448萬(wàn)枚のチケットが日本國(guó)民向けに販売された。同委は殘りのチケット數(shù)を明らかにしていないが、日本メディアはまだ約900萬(wàn)枚があると予想する。

日本の現(xiàn)地スポンサーが投入してきた金額は30億ドル（約3296億円）は下らない。スポンサーたちは東京五輪を通じた世界的な知名度向上とイメージアップに期待を寄せる。

中國(guó)メディアから、東京五輪の最高位スポンサー「トップ?パートナー」であり、中國(guó)浙江省出身の阿里巴巴（アリアバ）取締役會(huì)トップの馬雲(yún)（ジャック?マー）氏が五輪を観戦に東京まで來(lái)られるのかどうかという質(zhì)問(wèn)が寄せられた。

國(guó)際オリンピック委員會(huì)（IOC）のジョン?コーツ調(diào)整委員長(zhǎng)は、「馬雲(yún)氏が休暇を取れるかどうかだろう」と答えるとともに、「日本へ五輪を見(jiàn)に行く外國(guó)人は誰(shuí)でも、日本政府の関連規(guī)定に従わなければならない」と強(qiáng)調(diào)した。

現(xiàn)在、新型肺炎の日本國(guó)內(nèi)での拡大を阻止するため、日本政府は中國(guó)の湖北省だけでなく、浙江省で発行されたパスポートを保有する外國(guó)人、および浙江省に滯在歴のある外國(guó)人も入國(guó)を拒否するとし、この措置は13日午前0時(shí)に発効した。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KS）